人材派遣会社との最初の接触~登録面接はここに注意

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登録型人材派遣の面接は、落とすためのものではない


登録型と常用型


人材派遣には「登録型」と「常用型」があります。

登録型は、派遣先の仕事があるときだけ、人材派遣会社に雇われる形です。そのたびに、新しい契約を結び直します。給料は派遣されている間だけ出ます。

もう一方の、常用型はその名前の通り、常に雇われている形です。派遣先んでの仕事がなくても、人材派遣会社との契約は続いています。仕事がない期間も給料が出ます。

少し前までは、登録型の業者として始めるには国からの簡単なチェックがありました。常用型は届けだけでOKでした。ですが、常用型専門の業者はなくなりました。

ただし、常用型の人材派遣自体がなくなったわけではありません。今ある人材派遣会社は、登録型も常用型の両方を扱えるようになっています。

そして、それ以前も以降も、実際には派遣労働者のほとんどが、登録型です。

登録面接はそれほど緊張する必要はない


初めての人は、「面接」などと聞けば、緊張するでしょう。「どんな服装で行けばいいのか」「受け答えはちゃんとできるか」「履歴書を切れに書かなければ」といったことを気にするはずです。

ですが、それほど緊張する必要はありません。「たくさんの応募者がいて、その人たちとの競争に勝って、ようやく採用される」というものではないからです。

人材派遣会社にすれば、自分が一緒に働き、直接使う人ではありません。多くの場合、派遣先に送り込んだら、放ったらかしです。

彼らの関心事は「一人でも多くの派遣さんを送り込んで、少しでも多くの派遣料金をもらう」です。

「落とすための面接ではなく、いかにして残すか」「この人をどうやって、派遣先に送り込むか」という面接なのです。

本来は「応募者とは派遣先のマッチング」という機能もあるはずです。「派遣先が求める能力の人を」「この派遣さんのスキルが生かせる派遣先を」ということです。

ですが、「未経験者可」「簡単なお仕事です」で集めた人に、そういったチェックをすることはありません。

不採用になる理由


登録面接は多くの場合、「営業さん」と呼ばれる担当者が一人でやります。時間も10分20分ぐらいでしょう。

「採用・不採用」の話がまったくない場合もありました。そのまま「事前面接(派遣先での面接)をどうするか」の打ち合わせに入りました。

数日待ったところもあります。おそらくは派遣先に「こんな人が来ているがどうするか」と問い合わせたのでしょう。

この事前面接も、派遣先への打診も、労働者派遣法違反です。ですが、そんなこと人材派遣会社も派遣先も全く気にしないのが現実です。

「落とすための面接ではない」といっても、現実に不採用になる場合があります。ろくにスキルのチェックもしていないのに、一見不思議な話です。

親しくなった営業さんに、「この案件応募できますか?」と尋ねたところ、「それは若い女性だけが対象です」と言われたことがあります。

表に出していない「派遣先が指定する条件」があるのです。派遣先が「○歳から○歳の人」「男性(女性)」「主婦はNG」などの条件を出していれば、人材派遣会社は機械的にそれに合わせるだけです。

落とされた側が、「口のきき方を失敗したか」「履歴書はもっとしっかり書いておくべきだった」など疑心暗鬼になるのは、気の毒な限りです。

ここで何を話したかは意外に大事


募集広告では、ごく簡単な仕事内容しか出ていないでしょう。具体的な話はこの登録面接でようやく出るかもしれません。

けっして聞き流してはいけません。求人での仕事内容と、ここでの話が食い違うことは、人材派遣では当たり前にあります。さらには、登録面接で聞いた話と、派遣先で実際にやる仕事内容が違うのも珍しくありません。

筆記用具もなしに登録面接に望むのは論外です。ちゃんとメモをとって、何を話したかを再現できるようにしておきます。

こういったことは、まともな企業で正社員として働いたことがあれば初期教育としてたたきこまれているはずです。非正規雇用での経験しかない人は、そこからくる欠点として考え、自分自身でカバーしなければいけません。

もし、その後トラブルがあった時は、このメモがあなたを救ってくれる可能性も高いのです。

たとえば、「聞いていたのと仕事内容が違うので、やめさせてもらう」となった時に、記憶に頼っていては強い主張はできません。

3.登録面接はここに注意
それでも人材派遣会社を利用するなら

「求人内容と実際の仕事内容が違う」などのトラブルは、「どうせその程度のもの」と割り切る


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