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- 派遣社員の働き方
- 働き方①
無理をしすぎていても、だれも止めてくれない。気づいてくれない
派遣社員として、職場ではどのように働けばいいのでしょうか。違う言い方をすれば、どの程度がんばればいいのでしょうか。
先に申し上げたように、派遣先も派遣元もあなたのがんばりを評価をするシステムは持っていません。
しかも正社員と違って、周囲には、あなたを採用したことの責任を持つ人間も、あなたを労働力として育てたことで責任を持つ人間もいません。孤立無援です。
【「がんばりすぎ」で、へとへとになっている人も多い】
この問題を考えるには、「こういった働き方は失敗」というのを挙げてみましょう。
「がんばりすぎる」です。
何度も申し上げるように、派遣社員に対する評価システムはありません。おそらくは、「あなたがこなすべき作業量や仕事内容の質」もちゃんと考えられたものではありません。
しかも、あなたは部外者なので、興味を持ってしっかり見ていてくれる人などいません。なので「なにはともあれ、まず始めてみる。それで様子を見て、あとから考えてもらう」ということも期待できません。
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【現状でもこなせない作業量を、二倍にさせられかける】
私の時の例でいうと、担当していた製品の検査作業が、すでには破たんしていました。その作業班の責任者の指示で、工程飛ばしをしていました。やってもいない検査をしたことにして、書類にハンコを押し、出荷していたのです。
にもかかわらず、派遣先の指揮命令者は、「今一人で一台動かしている検査機を、二台同時に動かせないか」といってきたぐらいです。
無理にでも数値化していうと、「今実際にできる作業量」が「0.7」。「現場の正社員らで、次長(指揮命令者)をダマして、やっていることにしている作業量」が「1.0」といったところです。それを、丸まま倍ではないにしろ、「1.7」とか「1.8」をこなせ、といってきた感じです。
つまり、現実の作業量「0.7」。指揮命令者の期待する作業量「1.8」です。
面と向かっていえるわけではありませんが、「アホか」です。
【「そこまでやらなくていいよ」なんて、だれもいってくれないぞ】
この「1.8」ぐらいのプレッシャーにさらされている派遣社員は多いでしょう。
それにこたえるのは、現実に無理です。短期間は何とかなっても、いずれ調子を崩します。「体を壊して、医者にかかりながらでも、仕事に通い続ける」なんて日々が待っています。
あなたは正社員ではありません。体を壊したところで、本気で責任を感じる上司がいるわけではありません。口先で一言二言、慰めてもらえるのがせいぜいでしょう。
人材派遣会社も対応してくれません。そもそも、派遣先でのあなたの働きぶりには興味を持っていません。ちゃんと働けていようと、働けていまいと、入ってくる派遣料金は同じですから。
体を壊して「もう無理。通えない」といっているのに、派遣会社から「我慢して何とか続けてくれ」と頼まれている人の話は珍しくありません。「やめさせてくれない」と言いながら、自分の身を削っている状態です。
こういう人たちを見て思うのは……
「がんばりすぎていたら、だれかが気が付いてくれて、適切なところでストップをかけてくれる」と信じているのではないか
……です。まあ、ないでしょうね。派遣社員にそんな目配り・気配りをできるぐらい余裕があるならば、最初から派遣社員は使っていません。
【放っておいたら、体を壊すまでやらされる。そして捨てられる】
やめられない理由を「契約があるから」と信じている人もたくさん見ます。が、間違いです。あなたと人材派遣会社の間での契約です。両者が合意すれば、破棄するのに全く問題はありません。
やめさせてくれないのは、人材派遣会社に派遣料金が入ってこなくなるからです。
で、本当に働けなくなるギリギリまで行かされることになります。
とうとう働けなくなると、代わりを探すだけです。あなたにはひと言ふた言、慰労の言葉ぐらいかけてくれるかもしれません。が、それ以上はないでしょう。しばらくしたら、あなたのことも忘れるでしょう。
「人材派遣会社が、『もう少し我慢してくれ』というから、こんなに悪化するまでがんばったのに」といっても、とり合ってくれないでしょう。
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