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ダマされて連れてこられた……と分かれば、逃げ出したくなるのは当たり前
私がいた派遣先では、私以外の5人全員が、1日でいなくなりました。派遣先へも人材派遣会社へも連絡はなしです。いわゆる「バックレ」です。
同じ持ち場に来た人は、「昼食に行ってきます」といって、作業服のまま消えました。わずか4時間ほどいただけ、ということになります。
でも、これだけの時間があれば、「ここはおかしい」「求人の内容と違いすぎる」「体が持ちそうにない」「仕事内容から考えて時給が安すぎる」と判断するには十分です。その人には「それでもがまんする」というだけの理由がなかったのでしょう。
【人材派遣には“ダマし”がつきもの】
ネット上を見ても、「まだ1日行っただけですが、派遣を辞めたい」といった話が無数にあります。「まだ1週間ですが……」、「まだ1か月ですが……」ならば、「そこまでは我慢して行ったのか」と思ってしまうぐらいです。
理由は様々でしょう。が、状況としては「様子が分からないまま、あれよあれよと話が運んで、気が付いたら派遣先にいた」は共通するのではないでしょうか。
職場の様子は応募者には分からないようになっています。はっきりいって、わざとそうしています。分かってしまうと、だれも応募しなかったり、辞退者が出るからです。
人材派遣会社が考えていることは、「自分のところが送り込んだ人が、ちゃんと働いてほしい」でありません。「一人でも多く送り込みたい」です。しっかり役に立っていようが、足手まといになっていようが、派遣先から支払われる派遣料金は同じですから。
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【「未経験者OK」なんてただの方便。頭数が欲しいだけ】
そう分かってしまうと、求人広告にある「未経験者OK」とか「だれでもできる簡単な仕事です」は安易に信じてはいけないことが分かってくるでしょう。
では、なぜ、応募者は簡単に引っかかってしまうのでしょうか。
今の時代であれば、どこかに応募する際には、ネットでその勤務先の状況を調べてみるでしょう。よほど小さな会社でない限り何らかの情報は得られます。
が、人材派遣の場合、勤務先(派遣先)の名前は完全に伏せられています。場所も最寄り駅が分かればいい方です。調べようがありません。
これは派遣先の方も分かっていて、悪用さえしています。自分ところの名前が出る「アルバイト募集」では応募者が見込めないところが、人件費は何割も高くなるのに、人材派遣会社経由で人を集める……ということが現実に起きています。
つまり、人材派遣のシステムそのものが、「人をダマす」ということで成り立っています。
【現場の人間は、「こいつらの面倒を見るせいで、逆に忙しい」】
もし、こういったことを職場の左右の人が理解していれば、場合によっては派遣さんに対する態度も手加減してくれるかもしれません。
が、これはほとんど望めないでしょう。あなたが人材派遣のシステムについて知らないのと同様に、職場の左右の人も知りません。
あなたが慣れない職場でまごつきでもしていたら、「人手不足でただでも忙しい。なのに、右も左も分からないやつの面倒なんか見ている余裕はない」。しかも、「自分の会社の人間ではないので、仲間意識も持てない。仕事を教えたって、すぐにいなくなる。手間をかけるのがばからしい」といった態度で臨んできます。
「仕事の手順をちゃんと教えてもらえない」「ろくに口をきいてもらえない」「歓迎されていない空気が分かる」……しかも「求人に出ていた仕事と内容が違う」「時給もまったく見合わない低額」
こんな状況に置かれたのが分かったら、「むちゃくちゃな使い方をされて、心身ともにガタガタになる前に消えてしまおう……」と、考えるほうが正常です。
【「どこがおかしい」と理屈でいえなくても、「ここにいたら嫌な目に遭う」ぐらいはニオイで分かる】
冒頭にお話しした、昼食時にバックレた人は、見るからに非力そうでした。「こんな肉体労働に耐えられるようになるには、筋肉がつくのを待つしかないだろうなあ」という第一印象でした。
また、やはり初出勤で、来て2、3時間しかたっていない人が、思い切りどやされている横を通りがかったことがあります。
「まだ説明受けて、様子見て……ぐらいしかしていないだろう。あれほど怒らせるような失敗なんてやりようがないだろう」と思ったのを覚えています。後で知りましたが、はやりバックレて翌日から来ませんでした。
おそらくはこういったことは、理詰めで判断するようなことではありません。周囲の人間の表情とか、職場の空気みたいなものが、「自分に危害を加えようとしている」とシグナルを発していて、それをどうにもこうにもかぎ取ってしまうものではないでしょうか。
それを無理して行くと、今度は精神的にも参ってしまいます。「辞めたいのだけど、辞めるタイミングが見つけられない」という状態がズルズル続くことになります。
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コメント
もう派遣からの製造系は受けないと決めました。
私がいた派遣先で、「こいつら、どこまでおかしいのか」と思ったことがあります。
何度か書いているように、私以外の5人が全員、1日でバックレました。さすがにこれを、「やめた派遣さん側に問題がある」だけで片付けるのは、無理があるでしょう。
人材派遣会社の担当者は、さすがに焦っていました。
が、派遣先の方は、全く無反応。派遣先責任者ほか、だれも問題視することなく、また、次の派遣さんが来るのを待っているだけでした。
労働計画が崩れるのですから、だれか責任を持ってフォローしないといけないはずなのですが……おそらくは「労働計画」すらなく、脳天気に派遣さんを充てていただけなのでしょうね。
「とことんダレている会社」あるいは「とことん病んでいる会社」でした。そんなところで、うまくやれる人間って、まずはいないでしょう。
派遣スタッフが辞めるか辞めないかは
指導してくださる方の性格に左右されると
私は思います。
私は昨日から教えてくださった方の態度が
少し違う感じがしたし、もしかしたら
この人のせいで辞めてるのかな?とも
思いました。教えてくださる方が丁寧で
新人さんの教育も親身になって考えて下さる様な
方であれば、辞めたいなんて気は起きないと
私は思います。
「新人さんの教育」に労力と時間が回せるような職場ならば、人材派遣は使わないでしょう。もちろん、ちあこーさんが、「教育」という言葉にどの程度の内容を込めているか次第でもあるのですが。
労働者派遣法無視で違反状態になっていることも多いのですが、一般的な業種であれば、雇用期間は最大でも3年です。実際には数カ月の人も多いでしょう。企業の側にしたら、手間をかけても、それだけの見返りがありません。
おそらくはどんなところであれ、人材派遣で来る人は、新人教育の対象にはなりません。
派遣先にとっての派遣労働者は「ビニール傘」と同じと思っておいた方がいいでしょう。
つまり……
雨が降ってきたかなんかで、とりあえず必要だから買う。そうやって買う気になるのは、「安いから」以外に理由はない。
「お手入れして長持ちさせよう」とか、「ちょっと手を加えて、より満足度の高いものにしよう」なんて考えない。
手荒に扱って、壊してしまっても、捨てればいいだけ
……ということです。
もし、「新人教育」を望むのであれば、正社員になるしかないでしょう。それも名ばかりの正社員ではなく、「会社と社員が運命をともにしている」という形になっているところでです。それに、年を食ってからでは、今更教育などしません。
「第二新卒」といった言葉が成り立ったのは、「この年齢ならば、新人として扱うことができる」という見方があったからのはずです。逆にいうと、「第二新卒より上の年代になれば、もう新人教育は無理」といったことになるのではないでしょうか。
厳しいことを指摘してしまえば……
若いときに正社員になれなかった人は、職業人・組織人となるための教育を受ける機会は、一生得られないまま
……と考えざるを得ないでしょう。しかも、そういった人が今後も増え続けそうな社会状況です。
事ですが、あまりにも派遣先の派遣会社の
人間の態度が冷たい感じに思えました。
「お前の代わりはいくらでも居る」と。
私は逆に「逃がした魚は大きかった」と
思わせたかったです。バックレもせずに
辞めたい意思を伝えて、退社手続き時も
時間通りに来て・・・こんなに時間を守る
人間は他に居ないと。今の人は当たり前に
できる人が少ないと思うので私のような
人間は貴重かと思います。しかし、長く
続けさせられない会社と縁を切って正解です。
人材派遣会社は、おそらくはあなたに興味を持っていません。人としても労働者としてもです。
あなたが派遣先にいる間に、①職場での様子や、職場に対する感想を聞かれましたか? ②あなたの様子を見るために、職場に担当者が来たことがありますか?
もし、感想を聞かれても、雑談程度で終わっているのではないでしょうか?
あなたの働きぶりや、あなたが職場でどういう存在になっているかは、人材派遣会社にはどうでもいいことです。
彼らにとって、大事なのは「とにかく通い続けてくれて、派遣先からの代金が入ってくること」です。どんな働きぶりでも、同じ金額ですから。
ですから、体調不良で続けるのが難しい人や、職場で邪魔者扱いされているような人まで、必死になって、やめるのを阻止するのです。「分かりました。そんなことでは、派遣先の方も来てもらっても困るでしょう」なんて、間違っても言わないです。
>私は逆に「逃がした魚は大きかった」と思わせたかったです。
“魚のサイズ”は測る習慣がないでしょうね。したがって、「惜しい」とも思わないはずです。
「ビニール傘」の扱いであることは忘れてはいけません。ビニール傘に品質を求めることは、まずはないでしょう。
あなたが退社手続きをした時も、「ああ、使えなくなっちゃった。また、ほかのを仕入れないと」と思っただけのような気がします。
人材派遣会社にしたら、「とにもかくにも派遣先に数を送り込む」しか興味がないでしょう。ひとりひとりなんか、かまっていたら、彼らには時間と労力のロスです。
私が勤めた派遣先は派遣会社が請負っているので、担当者というより
現場リーダーになります。初日の時もお昼の時に聞かれました。
1日終わったときも伝えました。しかし、私も工場勤務が久しぶり
だった為、身体がついていくのがやっとでした。
辞めるというか、身体が続かないことを伝えた日は、あまり引き止め
られなかったですので、PIPPAさんの仰っているように「ああ、使えなくなっちゃった。」
「また、応募しないと・・・」でしょうね。早速、先週のフリーペーパーの
求人に私が辞めた所が掲載されていました。また、誰かが勤めても
キツくなって辞めるのがオチですが・・・
相談させて頂きます。
10/1から11/30までの契約期間で契約したのですが、応募した際の業務ではなくコールセンターを紹介され、コールセンターしかがない状況ということと、お金が必要だったということで契約したのですが、登録会の際アンケートのようなものでコールセンターは希望しない旨を記入したのですがコールセンターで働くことになり、
簡単な受電作業ということを面接時お聞きしていたもののクレームの嵐。
精神的に参ってしまい休みがちになってしまいました。
契機満了の11月30まで頑張ろうと思っていたのですが、先日『12月の休み希望提出お願いします』とのメールが。
『11月末までの契約なので更新しない形てわお願いします』と返信したところ、『退職1ヶ月申告過ぎてるから12月の終わりまでで丁目できないですか?』との返信がきました。
『精神的に限界なので11月の終わりでお願いします』と再度返信したのですが返信がそれ以降来ません。
派遣元から契約更新の意思確認の連絡も1度もなく、契約内容のハガキも11月の初めに届き、退職1ヶ月前の申告時期過ぎてるからと言われ、このまま私は11月末に辞めることはできないのでしょうか?
まずは、この「派遣先を辞めるのに自分を責める必要はない。“ブラックリスト”はないが、バックレはNG」と……
「契約更新しないっといってあったのに」「契約と仕事内容が違う」のを押し切られるのはなぜ
http://www.haken119.blogspot.jp/2015/02/blog-post.html
……の2本を参考にしてください。
その中にも書いてあることですが……
①担当者と話をするときに、メモは取りましたか?
……これはしっかりやってください。「押し切ることができる」と完全になめられています。
それと、頭に入れておくことは……
②契約にないことはやる必要がない。「契約」とは「正式の約束」です。「契約がない」ということはあなたは、「新しい期間を働く約束はしていない」ということです。
③「あなたがいないと派遣先が困る」のはあなたには関係のない話であって、そうなったのは「派遣先の人事管理が甘い」「派遣業者がちゃんと手配をしていない」のどちらか
……の2点です。
これも書いてあることですが、あなたが精神的に参っても、あるいは体も壊しても、相手は「ほかの人間を探す必要ができた」と思うだけです。
それと、もうひとつ……
④「契約更新の確認」というのは、派遣労働者側のためにできた制度です。「まだ働き続ける意志があった。自動的に更新のように見せかけられて、勝手に切られた」ということがないようにするためにあります。あなたが「ノー」といえば、それまでです。契約は先の物が自動的に終了します。
……この意味でもあなた、「労働者派遣法を全く知らない」と、なめられています。
それで、Knt Szさん。あなたが具体的にやるべきことは、まずは「ノートを一冊用意する」です。
その上で、ちゃんと労働者派遣法をもう一度チェックし、「相手のいっていることがどのようにおかしいか」「どの部分が労働者派遣法に違反するか」を書き出します。
このノートをしっかりと握って、派遣会社の担当者に掛け合ってください。
その際に、もっともだいじなのは、「言質を取る」です。
つまり、ひとつずつ「あなた(担当者)のいっていることはここがおかしい」と指摘し、相手の返事はしっかりと書き留めていきます。
なんでそんなことをするかといえば、「出る所(役所などの労働相談部署)に出れば、ちゃんとその時の様子が再現できるようにする」というためです。
それでも相手はなにかとご託や屁理屈をならべるかもしれません。「労働者派遣法をもう一度チェック」はそれを見越してしっかりとやります。
このチェックが済んでいれば、相手が納得した様子を見せなくても、「決して自分は悪くない」と自信が持てるはずです。
そこまでやっていたのならば、「相手がなんと言おうと、契約期間修了とともに、もう行かなくていい」と理解もできているはずです。
以上のことは「自分にはハードルが高い」と感じるかもしれません。
ですが、「これから大人社会の一員として生きていくならば、当然できなければならないこと」と覚悟を決めてやってください。でないと、インチキとさえいえないようなつまらないことに対しても、一生屈していくことになります。