「人材派遣会社が辞めさせてくれない」は「強制労働」にあたるかも~契約期間中のやめ方
体調が悪い、仕事内容が違う、正社員に決まった……やめていい理由はいくらでもある
フォローをするのが人材派遣会社の役割のはず
「まだ契約期間が残っているのですが、派遣社員をやめることはできますか」といった質問をする人で、けっこうな割合があるのが、「体調を崩した」です。
実際に医者に通っている人もいれば、「出社しようにも体が嫌がる」といった場合もあります。「あまりの人間関係の悪さに、精神的にまいっている」も聞きます。
営業さん(人材派遣会社の担当者)にいえなかったり、いっても「もう少しガマンできませんか」などと言いくるめられてしまっていることも多いようです。
それ、「強制労働」です。
人材派遣会社が、最初に紹介した以降も派遣料金として中間マージンを取り続けることができるのは、「派遣さんと派遣先の間を取り持ち、両方がうまく行くようにフォローするから」からです。
これは建前で、実際には放ったらかしが一般的です。「ガマンしてくれ」をいうだけになっているのならば、役割を果たしていないのがはっきりしています。
体調を壊しているのを続けさせるのは、「強制労働」
人材派遣業は古くは、「人入れ稼業」などと呼ばれました。労働者を確保しておいて、それを貸し出す商売です。強制労働や中間搾取の温床だったので、戦後、GHQの手によって禁止されました。
「強制労働にならないように」などのいくらかの配慮をして、復活したのが人材派遣業です。
「体調が悪い」と訴えるのを退けたり、そう言い出せないようにしているのならば、これは立派に「強制労働」です。
「求人の時と、仕事内容が違う」のをなぜガマンするのか
ほかのもよくあるのが、「求人の時の説明にあったのと、実際の仕事が違う」です。「事務の仕事」といっていたのが、「事務所内の雑用全部」だったり、「簡単な検査」が実は「肉体労働の出荷業」だったり……
求人広告を見る側は、「この程度の仕事ならば、こんなに時給が安くても仕方ないか」程度の判断はしたはずです。
「だまされて、安い時給で働かされている」ということになりますね。
職場の状況を全く知らない営業さんが「ガマンしてくれ」っておかしいだろ
「やめたい」といったときの営業さんの「ガマンしてくれ」や、「後任が見つかるまでは待ってくれ」はだれのための言葉でしょうか?
「ガマンしてくれ」は、派遣さんのためでないのはいうまでもありません。
「後任が見つかるまで」にしても、派遣先のためではありません。派遣先から不平をいわれたり、社内での評価が下がるのを恐れているのです。営業さん自身のためです。
「後任が……」にしても、ただのその場しのぎで、実際には後任探しなどしてない例もあります。
だいたい、営業さんはあなたのおかれている状況は理解していますか?
「就業条件明示書にある仕事内容と、実際にやっている仕事が違うのを知らない」「派遣さんの働いている様子を見に来たことが1回もない」といった営業さんだって、珍しくないのです。
だとしたら、「何を材料にして、『ガマンしてくれ』になるのか」「ガマンできる状況かどうか、わかっているのか」と怒らなければいけない場面です。
「まだ派遣の契約期間が残っているから」といって、正社員への就職活動を控えるような人もいます。
ですが、これは気にする必要はありません。
正社員に決まったことで途中でやめるのは、営業さんにきちんと話をしたほうがいいのは間違いありませんが、派遣を続ける必要もありません。
非正規雇用(パート・アルバイト、人材派遣)は普段から、不利益をこうむっているのです。「正社員になるから」は、途中で止める十分な理由です。
「正社員に採用された」も、やめていい理由
「まだ派遣の契約期間が残っているから」といって、正社員への就職活動を控えるような人もいます。
ですが、これは気にする必要はありません。
正社員に決まったことで途中でやめるのは、営業さんにきちんと話をしたほうがいいのは間違いありませんが、派遣を続ける必要もありません。
非正規雇用(パート・アルバイト、人材派遣)は普段から、不利益をこうむっているのです。「正社員になるから」は、途中で止める十分な理由です。
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