- TOP
- 職場に入ってから
- 契約期間中の辞め方
- 私が見たほかの派遣社員
私以外の五人全員が、一日でやめてしまう
【どう見ても、肉体労働には向かない人が送られてくる】
もう一人は、小柄でちょっと華奢な感じのする人でした。
朝八時に初出勤して、私の持ち場のすぐそばに配属されました。
作業は、電子基板を束ねたものを、抱えて次々にフォークリフト用のパレットに積み上げるようなものでした。
電子基板といっても、両面にびっしり銅が張られていますし、実際に使う大きさにカットする前のものです。おそらくは一束二十数キロにはなります。
「慣れない人は立ち仕事だけでも大変なのに、あの体格では慣れるのにしばらくかかるだろう。筋肉がつくのを待つしかい」といった印象を持っていました。
折りたたむ
【昼食に行ったきり、姿を消す】
その人は「お昼ごはん行っていいよ」といわれて、建物を出たきり、戻ってきませんでした。
三時間か四時間働いただけです。
当人に特におかしな様子はありませんでしたし、周囲も慌てた様子はありませんでした。
姿が見えなくなったのを、「午後はどこかよその持ち場に回されたのだろう」ぐらいに考えていました。
が、実はそれで派遣先とも人材派遣会社とも連絡を絶ったのです。
【辞めた理由は「根性の悪い人が多い」】
「実は五人全員が一日でやめた」という話に続いて、人材派遣会社の担当者は教えてくれました。
「あまりに異常なことなので、そのうちの一人に会いに行った」とのこと。
私が見た二人のうちのどちらかなのか、残りの三人のうちの一人なのかはわかりません。
わざわざ家まで行ったそうです。
「何でやめたの? 何があったの?」と尋ねたら、「あの会社、根性の悪い人が多い」の返事が返ってきたそうです。
もちろん、黙って姿を消すなど、それだけでもう社会人失格でしょう。
が、五人ともが一日しか持たないような、派遣労働者にとってやりにくい職場を放置しているところもあるのです。
【派遣さんが次々辞めても、対策も反省もなし】
「だれに責任があるのか。派遣先か人材派遣会社か、あるいは逃げ帰った当人か」といったことも考えてみる必要はあるかもしれません。
もっとも不思議だったのは、その状況を変えようともせずに、放置している派遣先の方です。
人手不足の解消のために、人材派遣会社に依頼しているはずです。その目的がまったく果たせていないのに、なんら対策をとっていないことになります。
その時の人材派遣会社側の担当者は、すでに他社へ移ることが決まっていました。後任への引き継ぎもやっていました。
「あそこから、『人を送ってくれ』といってきたら、依頼を受けた形にしておけ。わざわざ断らなくていい。が、実際には送らなくていい」ということにしたそうです。
|
それでも人材派遣会社を利用するなら
「求人内容と実際の仕事内容が違う」などのトラブルは、「どうせその程度のもの」と割り切る
あまりにひどい派遣先に当たったら、法律を使って堂々と退職する。基本となる法律は目を通しておく
非正規(パート・アルバイト、派遣社員)から正社員になるには
非正規雇用は長くは続けない。20代で一度は正社員とならないと、新人教育を受ける機会を逃す
就職サポートは担当者次第。業者の評判がいい悪いには関係なく、ハローワークまで含めて、信頼できそうな担当者を探す
|
コメント