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人材派遣の用語⑨ 個人情報

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TOP人材派遣を知る人材派遣の用語個人情報「個人情報の保護」なんて、人材派遣会社と派遣先の間ではありえない
ほかの雇用形態と労働者派遣とでは個人情報の取扱いがかなり異なります。

というのは、労働者派遣では、基本中の基本として、その人物に関する保証は全面的に人材派遣者が受け持ちます。

なので、実際に仕事でその労働者を使う派遣先とはいえ、人材派遣会社が持つその人の個人情報に触れることができないのです。

が、これはあくまで建前です。現実はダダ漏れです。

【派遣先に伝えていいのは、氏名と性別ぐらい。ほかはすべてNG】
まず、人材派遣会社が派遣先に「通知しなくてはいけない」項目は……

①氏名

②性別

③社会保険及び雇用保険の被保険者資格取得届の提出の有無。「無」の場合はその理由。

……以上です。

年齢や住所、電話番号すら必要ありません。これは慣習的にそうなのではなく、「労働者派遣法第35条」などに明確に規定されています。

また、「提出してもいい」というものには、「略歴書」があります。これは「その派遣労働者が派遣業務に適性があることを示すための簡易な経歴書」です。この中でも、個人情報には触れてはいけません。

これらを超える内容を知らせるには、本人の同意が必要です。

これは「事前には」ということではなく、派遣期間中も、期間終了後も同様です。

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【履歴書の内容はすべて伝わっていた。もちろん違反】
これらの話は、少しでもかかわったことのある人は、「アホか」と笑い飛ばすでしょう。

実際に私が派遣先での“面談(事前面接)”を受けたときは、私の個人情報なんぞ相手に筒抜けで、「丸裸」といってもいい状態でした。

面談の当事者は人事部長でした。が、途中から常務取締役がわざわざ顔を出しました。「珍しい経歴の人が来ている」という理由です。事前に知っていた何よりの証拠です。

で、そこからは、ほとんど世間話状態で、ネタは私が元居た会社と学歴でした。「いやぁ、そんな大学の出身者なかなか来ないからねぇ。テレビに出ている○○もOBじゃなかったけ」といった調子です。

【略歴書が張り出しになっていた例もあるらしい】
また、これもほとんど守られているとは思えませんが、略歴書の内容や、当人が自主的に提供した個人情報も、周囲に漏らしてはならいないことになっています。

知っておく必要がある派遣先の人物として…

人材派遣の用語⑧ 請負・偽装請負

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TOP人材派遣を知る人材派遣の用語請負・偽装請負偽装請負は責任の所在があいまい。死亡事故の補償支払いでもめた例もある
違法な労働者派遣として、しばしばみられるのが「偽装請負(偽装派遣)」です。「請負という名目で行われているが、実態としては人材派遣」ということです。

自分自身がその偽装請負の当事者となっているのに気が付かないまま働いている人も少なからずいるようです。というのは、「派遣である」として雇われていることはなく、請負との違いが分かっていないからです。

【途中の過程は関係なし、完成を約束する契約が請負】
まずは、「請負とはなにか」を知っておく必要があります。

定義としては……

「片方の当事者(請負人)が引き受けた仕事を完成し、もう一方の当事者(注文者)がこれに対する報酬を払う」という契約

……です。

つまり、途中の過程は全く評価しません。たとえば何かの建設工事であれば、材料費や人件費が当初予定の倍になろうが、逆に半分であろうがまったくお構いなしです。

出来上がったビルなり橋が、注文した内容と合っていれば、相手はそれを引き取り、約束した金額が支払われます。

もし、契約通りできていなければ、お金は支払われません。完成できなかった理由が地震や台風などの請負人の責任とは言えないようなものであっても、考慮されません。

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【弁護士や医者の仕事は請負ではなく委任】
よく「請負」と比較の対象になるのが、「委任」です。この場合は、約束しているのは「仕事の遂行」であって、「仕事の完成」ではありません。つまり結果はどうであれ、働いた分は報酬が支払われます。

この形になっているのが、弁護士の裁判での弁護や、医師の治療です。

たとえば弁護士は損害賠償の裁判を任されたとして、料金は着手金と成功報酬の二本立てになるのが一般的です。が、仕事を引き受けた時点で、100パーセントの勝訴を約束しているわけではありません。

また、医師の場合は、治療するという行為に対してお金が支払われます。よほどの医療ミスでもない限り、患者が完治しようが死亡しようが、支払いに違いは出ません。

【発注主が請負の作業者に口をはさむと、その時点で偽装請負】
請負で仕事が進められる時には、請け負った側が発注者から完全に独立した状態である必要があります。

つまり、A工業がB請負会社に機械の製造を発注したのであれば、…

ブラックリストがサラ金にあって、人材派遣にはない理由

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TOP人材派遣を知る人材派遣の用語ブラックリストは人材派遣、バイト・パートにはありえないブラックリストが人材派遣にはない理由派遣労働者はお客ではなく自社の「商品」。商品の情報をライバルで共有するはずはない
「バックレ」は決してお勧めするものではありません。派遣労働者をやる人、特に若い人によく見られる欠陥は社会人としてのノウハウが貧弱なことです。それに一層拍車をかけます。

が、ここではそれには目をぶつって、バックレ経験者がもっとも気にしていることの一つ、「ブラックリスト」について採り上げます。「要注意人物として、人材派遣会社の間に情報が回る」というのです。

結論を言うと、「人材派遣の世界にそんなものありません」。

【「ブラックリスト」とは金融業者が共有する個人の信用情報】
普通、「ブラックリスト」といえば、消費者金融(サラ金)や銀行などで借金を踏み倒したことのある人たちに関するデータを指しているようです。

これは正しくは「信用情報」といいます。また、これを取り扱うところを「信用情報機関」といいます。信用情報機関はいくつかあります。決してヤミ社会の存在ではなく、単なる民間企業です。

銀行や消費者金融はここに債務者(お金の借り主)に関するデータを提供し、共有しています。

カードキャッシングの加入契約をする、住宅や車のローンを組むといった時には、その個人のデータを照会します。

自己破産というのは、貸した側からすると借金の踏み倒しです。その種の過去があるかどうかをチェックするのです。

このデータの保存は一般的に7年といわれています。

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【借金を踏み倒す客は、金融業者共通の敵】
「債務者」と「派遣労働者」は立場が違います。労働者派遣法の規定上はともかく、現実としては派遣労働者はお客ではなく、売り買いされる商品です。

一方、自己破産した客をレンタカー店の商売に置き換えて言うと、「そのまま車を乗り逃げする客」です。

「Aレンタカー店で代金踏み倒し&車乗り逃げをしたことのあるお客」は、Bレンタカー店やCレンタカー店だって同じことをする可能性は高いでしょう。

しかも、単なる物の売買と違い、お店の被害は代金(貸出金利)だけではなく、車体(元金)まで膨らみます。

A店の被害が、経営が傾くほどでもない限り、B店やC店の利益にはなりません。

また、借金固有の大きな問題が…

「社畜」というより「使役動物」・T班長

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TOP私の人材派遣体験私が出会ったトホホな人たち使役動物? T班長非正規雇用だけではなく、正社員でも過酷な労働はある。考える習慣をなくした工場労働者
このサイトではもっぱら「人材派遣」あるいは「非正規雇用」の問題を扱うようにしています。

が、どうしても考えざるを得ないのが、「正社員ならばそれでいいのか」という点です。

答えは「違う」です。

過労死を典型にして、非人間的な労働の話は正社員でもあったことです。今はそれよりも一段低いところの非正規雇用の問題が大きくなりすぎて、スポットが当たらなくなっているだけでしょう。

【「社畜」ならば、まだしも自分からなっている面はある】
よく正社員のことをあざ笑う言葉に「社畜」があります。が、これはまだしも、「自分から望んで、会社にすり寄っている」といったニュアンスがあるように思います。

世の中には、「自分から」なんてことをやるような余地も与えられず、ひたすら単純作業をやっている人たちもいる……と思わされたのが、このT班長です。

「社畜」よりも、「使役動物」と呼びたい気分です。馬車馬、農耕牛といったイメージです。

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【当たり前の顔して、やっていない検査を「やったことにして出荷」の指示】
まずは職場環境です。

日勤の場合は11時間、夜勤は13時間の二交代制。電子基板にコンマ何ミリの穴をドリルで開けるNCマシンの稼働音がひどく、その担当者には耳栓が配られていました。

10人ほどでひとつの班とし、3班で日勤・夜勤・休みを回していました。4勤2休、6日で1サイクルです。

で、この10人ほどを束ねるのはT班長でした。30歳過ぎ、やせ形。

私に、やってもいない検査をやったことにし、「出荷せよ」と指示したのはこのT班長です。

人材派遣会社の担当者経由で、事の次第は本来の派遣先責任者である人事部長に伝えました。が、全くの無能で動きませんでした。で、最終的にはこの会社のナンバー2である常務取締役に連絡しました。

これで、ようやく関係者の事情聴取が始まり、このT班長も呼ばれました。

で、その直後私に対して話しかけてきました。それまでの4か月弱の間、一緒に仕事をしていながら、ほとんど話らしい話はしたことがなかったのです。

【仕事について考えたことがないから、言葉にできないらしい】
本人は当初は私に、詰め寄るつもりだったようです。

まずは、「な…

派遣先責任者・O人事部長②

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TOP私の人材派遣体験私が出会ったトホホな人たち派遣先責任者・O人事部長問題の解決を図る立場にあるのに、3か月放ったらかして、「現場に任せてある」
労働者派遣法のシステム上、トラブルが起きたときは、派遣先側では「派遣先責任者」が解決を図ることになっています。

私が「業務命令違反」になる工程飛ばし(未検査出荷)を命じられた時も当然そうです。

【「忙しい。会う暇がない」と言いながら畑仕事】
で、私からの連絡を受け、人材派遣会社の担当者は、この派遣先責任者である人事部長(といっても、社長の娘というだけでなっている人)に面談しようとしました。

が、「忙しい」などの一点張りで、担当者が会えたのは、なんと1か月後です。

その間、たまに様子を見かけることがありました。忙しいどころか、中国人研修生(という名の低賃金住み込み外国人労働者)の20歳前後のお姉ちゃんたちと、工場の敷地の一角に作った畑で野菜の手入れをしていました。

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【予想では、「懲戒解雇ぐらいはありそう」だったが……】
で、ようやく担当者は派遣先を訪れ、「自分のところが送った派遣労働者が、やってもいない検査をやったことにして、そのまま出荷させるように命じられている」との話をしました。

後で担当者から人事部長の様子を聞くと、「さすがにびっくりしたみたいで、焦っていた」とのこと。「『ちゃんと対処する』と約束してくれた」との話にもなっていました。

当然、「それを命じた人間が、どれほど社会人・職業人としてのモラルに欠けるか理解した」と思っていました。

この時に私が考えていたことは、「未検査出荷を私にを命じた班長は懲戒解雇もあり得る。その班長に裏切られたのは次長だ。が、職場責任者としての処分は逃れられないだろう」でした。

【いくら無能な相手でも、派遣先側の窓口は派遣先責任者のみ】
が、なんとそこからまた、放ったらかしにされました。

私はこういったことに関して我慢強いほうではありません。「社長の娘というだけで、まわりから腫れもの扱いをされて生き残っているだけの人間。早くアレを飛ばして、その上の常務取締役のところへ話を上げてくれ」と担当者に何度も迫りました。

が、「人事部長が『対処する』と言ってくれたのだから、一度は返事を待つ」との答えでした。担当者もこれは全く譲りませんでした。

今考えると、おそらくは労働者派遣法のル…

派遣先責任者・O人事部長①

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TOP私の人材派遣体験私が出会ったトホホな人たち派遣先責任者・O人事部長①派遣先責任者は派遣先での最重要人物。が、形ばかりに役職者の名前を入れるだけ
労働者派遣法では、派遣先には指揮命令者と、この派遣先責任者を置くことになっています。

指揮命令者は単に「この機械を動かしてくれ」とか「この計算をお昼までに仕上げてくれ」、「あんたの持ち場はここだ」といったことを指示するだけです。

一方の派遣先責任者の役割には「労働者派遣法・労働基準法が守られるようにする」ことも含まれます。指揮命令者も自分の監督の下に置く立場にあります。

間違いなく、派遣先での最重要人物です。

【業界団体でも、形がい化を認める】
が、現実はほとんど「名前だけ」とか「名誉職」といった扱いをされているようです。

人材派遣業の業界団体が作ったパンフでも……

派遣先責任者の形がい化が進んでいます。派遣先責任者は、労働者派遣トラブル回避の重要なキーパーソンです。派遣スタッフの受け入れが、いつもうまくいかないという派遣先は、まず派遣先責任者の仕事ぶりから見直してください。
……と注意を呼び掛けています。

よく野球やバレーボールの社会人チームの名簿を見ると、監督の横に背広姿の総務部長とか人事部長が、「野球部部長」「バレー部部長」として並んでいるのを見ます。あれと同じ感覚でしょう。

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【私の時は、社のナンバー3の女性人事部長】
私が地方の電子部品工場に派遣された時の、派遣先責任者は人事部長でした。年齢は50歳ぐらいの女性でした。

「人事部長」は大手の企業であれば、中間管理職の役職名でしょう。が、この社員数二百数十人の会社では、社のナンバー3でした。

女性が人事部長をしているのを見た当初は、「ああ、田舎の中小企業でもちゃんと女性を登用する時代になったんだ」と感慨深いものがありました。

というのは、私の世代は雇用均等法施行直後の企業側の混乱も直接見ているからです。「雇用均等法のせいで女の子を採らんと仕方ない。嫁に行ってもらうまでの我慢や」とはっきり口にした上司もいたぐらいです。

【実は「あそこで話が詰まる」という社長の娘】
が、間もなくこれは全くの勘違いであったことを知ります。

創業者社長の娘でした。元の夫も社内の人間で、離婚した後も何やら部長のまんま。何よりも、社内の人間に聞いても、「ああ、あそこに話を持って…

派遣先の指揮命令者・H次長②

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TOP私の人材派遣体験私が出会ったトホホな人たち指揮命令者②労働者派遣法にある役割分担は全く機能せず。というより、派遣先の人間は全く理解していなかった
地方都市の電子部品工場に派遣されてから二週間ほどたって問題が発生しました。やってもいない検査をやったことにし、出荷するように命じられたのです。

ここではもやはり労働者派遣法の上で問題になることだけ採り上げます。

【指揮命令者だけが仕事上の指示をするとは限らない】
私にその「未検査出荷・工程飛ばし」を命じたのはT班長です。指揮命令者であるH次長と私の間にいる立場の人です。

労働者派遣法では、仕事上の指示は指揮命令者が与えることになっています。が、実際の職場では派遣労働者に対して誰か一人だけが指示することなど考えられないでしょう。

この職場では、「何時からこれをやってくれ」「検査はこっちの基板を先に片付けてくれ」といった日ごろの実際上の指示はT班長から出ていました。

【派遣労働者とはいえ、業務命令違反に巻き込まれるのはまっぴら】

未検査出荷・工程飛ばしの問題はいくつもあるでしょう。そのうちの一つは、これをH次長は全く知らなかったことです。検査は当たり前に行われていると思っていました。

T班長によるH次長への業務命令違反といったところです。

私は命じられた側です。が、「『いわれたからやりました』では通用しない」と判断しました。多少なりともまともな社会人・組織人経験があれば、だれしも考えると思います。

正義感とかどうとかではなく、「こんなことバレたら、たとえ臨時雇い(実際は派遣)のオッサンでも、こっちまで責任取らされる」です。

で、人材派遣会社の担当者にメールで詳細に事情を記し、送ったわけです。ちなみに当初の人とは交代して、二人目の担当者でした。



トラブル発生調整経路 派遣先でのトラブルは労働者派遣法の規定では、「派遣元責任者」と 「派遣先責任者」の間で調整が図られる。が、派遣元責任者 (派遣会社社長)はノータッチ、派遣先責任者(人事部長)は全くの 逃げ。いずれも機能しなかった。 続きを読む 折りたたむ

【全くの無能だった派遣先責任者】
労働者派遣法での規定では、こういった場合、派遣元(人材派遣会社)責任者と派遣先(職場)責任者で話し合われることになっています。

派遣先には「指揮命令者」と「派遣先責任者」が置かれます。派遣先責任者の方が上位…