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人材派遣で働くメリットとデメリット
【パート・アルバイトと比べると、派遣社員にもメリットがある】
人材派遣について語ると、マイナス面ばかりを採り上げずには済みません。
ですが、パート・アルバイトと比べた場合に、メリットもあります。それは、「一般的に時給が高い」です。
日本経済新聞の記事によると、「飲食業界、介護業界などの場合、派遣社員の時給はバイトの場合の1.3倍」だそうです。
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【人材派遣を利用する派遣先の事情】
一見、これは意外です。というのは、人材派遣会社は約3分の1程度の中間マージンをとっているからです。それだけ、派遣先の事務所・工場・お店は高いコストをかけていることになります。
この比率を時給で表してみると、バイトが850円ならば、人材派遣は1,100円。派遣先が出している金額は1,600円です。
「派遣先はなぜ倍近くもコスト(人件費)のかかるのを利用するのか」という視点も必要になってきます。
たとえば、「自分のところの名前でバイトを募集しても人が集まらないぐらい、イメージ・評判が悪い」というパータンが考えられます。これは牛どんの「すき家」(株式会社ゼンショー)が実例です。
あるいは、経営のマネジメントがゆるく、人事計画もろくにできないようなところもあります。「自分のところはなんにもやらなくても、人材派遣会社に任せればいい」という感じです。私が送られた電子部品工場などはこのパターンだったろうと思います。
【文句をいっても、「ガマンしてくれ」としか返ってこない】
人材派遣会社の仕事は、本来は「人材が欲しい企業と、自分のスキルや経験を生かしたい労働者を、マッチングさせる。その後は、両方が満足がいくようにフォローする」です。
ですが、実際には「普通にやると応募者が来ないような派遣先に代わって、どんな手を使ってでも人をかき集める」になっています。
だからこそ、「募集の時の仕事内容と、実際の仕事が違う」ぐらいは当たり前にあります。「エサで釣って、派遣先に送り込んでしまえば、“後は野となれ山桜”」なのです。
そうなると、派遣さんが「仕事内容が違う」「職場の衛生・安全などの環境が悪い」「人間関係が最悪」などといっても取り合ってくれません。そもそも、すでに派遣さんへの興味は失っているでしょう。
たいていは、「もう少しガマンしてくれ」です。そもそも、派遣先の状況を知らない営業さんも多いのです。フォローをしようにも、その準備が全くありません。
ちなみに、私が電子部品工場にいた5か月間、営業さんはその工場には何度も足を運んでいました。ですが、私の働いている様子を見に来たことはありません。たまたま横を通りがかって、互いに会釈したのが1回あるだけです。
パート・アルバイトよりも3割高い時給の背景には、こういった状況が控えているのです。
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それでも人材派遣会社を利用するなら
「求人内容と実際の仕事内容が違う」などのトラブルは、「どうせその程度のもの」と割り切る
あまりにひどい派遣先に当たったら、法律を使って堂々と退職する。基本となる法律は目を通しておく
非正規(パート・アルバイト、派遣社員)から正社員になるには
非正規雇用は長くは続けない。20代で一度は正社員とならないと、新人教育を受ける機会を逃す
就職サポートは担当者次第。業者の評判がいい悪いには関係なく、ハローワークまで含めて、信頼できそうな担当者を探す
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