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「給料・職種をチェックする」以外にたくさんの注意が必要な人材派遣
【まずは疑ってかかれ、人材派遣の募集広告】
人材派遣に応募しようという人の中には、「アピールできるような職歴やスキルがない」場合も多いでしょう。
「初めての人でも大丈夫です。職場の先輩が親切にお教えします」とあれば、まずはそこに目が行くはずです。
それらの“セールストーク”を素直に信じてしまうと、ここから危険な道が待っています。
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【「簡単な検査」「作業の補助」「簡単な事務」「未経験者可」って……】
実は私が行った電子部品工場も、募集では「目視による簡単な製品チェック」でした。実際はそんなことは一日もやリませんでした。
機械を使って検査+その製品の荷出しです。一束20数キロはある電子基板をひたすら出荷用パレットに載せました。すねに当ててしまうことが常で、靴下やズボンは血糊で固まっていました。
多くの場合、派遣会社に依頼する会社や工場は、どんな募集が出ているかろくに見ていません。
「とにもかくにも、安くて使い勝手のいい労働者を送り込んでもらえばいい」というのが、人材派遣会社と派遣先の暗黙の了解です。
はっきりいって、「派遣さんが実際に職場に入った後のことは、その場になってから考える」と割り切っているか、そこにまでまったく考えが及んでいないかのどちらかです。
「未経験者可」となっていても、ひょっとしたら実際にいっしょに働く人たちは「即戦力がくる」と持っているかもしれません。そんなところに、未経験者が送られると、周囲の不満にさらされることになります。
【「派遣先での面接」は実は労働者派遣法違反】
時給1,000円前後で雇う人を「即戦力として使える」と思っている派遣先のほうがおかしい・考えが甘いとは思います。応募する側も「この程度の時給だから、そんなに難しいこと・きついことはやるまい」と思ったかもしれません。
両方によるこんな心得違い・勘違いが繰り返されています。
人材派遣に対するアドバイスはたくさんありますが、全体的なことをひとつだけいえば、「性善説ではなく、性悪説でいけ」です。「自分が誠意を持って対応すれば、相手もこたえてくれる」では、バカを見ます。
たとえば、採用までの過程でおそらくは、「派遣先による面接(事前面接)」があるでしょう。「職場見学」などと言い換えているかもしれません。
実はこれ自体、労働者派遣法違反です。法律上、「派遣先は、だれを採用するか・だれを送ってくるか」に口を挟んではいけないのです。
これは戦前にあった似たようなシステム「労働者供給事業」からの反省です。このサイトの中で説明していますが、これが中間搾取や強制労働の温床になったのです。
事前面接の禁止など守っている人材派遣会社・派遣先はまずはありません。法律ぐらい完全無視なのが、人材派遣の世界です。
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それでも人材派遣会社を利用するなら
「求人内容と実際の仕事内容が違う」などのトラブルは、「どうせその程度のもの」と割り切る
あまりにひどい派遣先に当たったら、法律を使って堂々と退職する。基本となる法律は目を通しておく
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非正規雇用は長くは続けない。20代で一度は正社員とならないと、新人教育を受ける機会を逃す
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