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二重派遣ばかりか、三重・四重だってありのこの業界
派遣労働の世界では、明らかな法律違反で、労働者が不利になるようなことでも、当たり前の顔をして行われていることがいくつもあります。
その代表が「事前面接」でしょう。その次ぐらいが、「二重派遣」か「求人内容の虚偽掲載」あたりでしょう。
【もっとも単純な定義だと……】
まず、「二重派遣の定義」です。
もっともシンプルな説明は「派遣会社から送ってきた労働者を、その派遣先の企業がさらにほかの企業に派遣すること」あたりでしょう。
この場合、「最初にA社に送られた。数日したら、向こうの都合で今度は『B社で作業をしてくれ』ということになり、今はB社の工場にいる」といったようなイメージで考えるかもしれません。
もちろん、これもそのひとつです。
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【第三者の会社の人間の指示を受けるのも二重派遣】
次のようなパターンもあります。
「契約書(就業条件明示書)では、自分の派遣先はA社になっている。仕事場も確かにA社の工場だ。が、実際の作業の指示は、A社とは別会社のC社の社員から受けている」
この場合、「さらにほかの企業に派遣された」ということにはなっていません。が、「A社からC社に送られたのと同等」と考えていいでしょう。
【会ってもいない派遣元から送られている可能性もある】
さらにあくどい場合があります。
「派遣元からいわれるままに、D社の工場に行き、D社の社員からの指示で作業をしていた。が、自分の契約書を改めてチェックしたら、本当はA社の工場で働いていることになっている」
あるいは、「当初の話通りにA社の工場で働いている。指示もそこの社員から受けている。が、自分が面接を受け、給料も出している人材派遣会社と、契約書(就業条件明示書)で派遣元となっている会社の名前が違う」だって、ありえます。
これらだって、二重派遣になっている可能性は極めて高いでしょう。
【福島原発でも多重派遣】
「こんなお粗末なことが現実にあるのか」と考える人もいるでしょう。
が、現実はこれだけにはとどまりません。このパターンが複数絡んでいるものさえあります。
最近話題になったのは、福島第一原発事故の現場に送られている作業員に関し、厚生労働省長崎労働局が、大和エンジニアリングサービス(長崎県佐世保市)など三社に改善命令を出した件でしょう。
この場合、二重どころか何重にもなっていて(多重派遣)、どこが派遣元で、どこが派遣先なのか、当事者らすら分からないぐらいになっていました。
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