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がんばりすぎると、自分が損するだけ?
先に「人材派遣では、仕事ぶりを評価するシステム自体がない」という話をしました。
「派遣社員には、昇給、昇進、ボーナスがないので評価する必要がない」からです。そもそも派遣先にとっては、「自分のところの人間」でさえありません。
では、「自分のところの人間」として送り込んだ人材派遣会社(派遣元)はどうしているのでしょうか。
【5か月いて、職場で派遣会社の担当を見かけたのは一度だけ】
最初のあいさつ(という名の「事前面接」)などを除き、私が派遣元の担当者を派遣先の工場内で見たのは一度だけです。5か月いたのに、です。
しかも、「私に会いに来た」というのではなく、たまたま通りがかっただけ。距離があったので、互いに頭をちょこんと下げて、声も出さずにあいさつしただけです。
初めて派遣労働をした私にはこれは全く意外でした。
本来は人材派遣会社が責任を持って送り込んだ人間のはずです。無関心でいられるはずがありません。「ちゃんと勤まっているかどうか、しばしばチェックに来るだろう」というのが事前の予想でした。
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【人材派遣会社はあなたの働きぶりには興味がない】
が、これはどうやら例外ではないようです。というよりも、「様子を見に来た」なんて話は聞いたことがありません。「担当者の顔を見るのは、給料を受け取りに行くだけ」なんて人も多いようです。振り込みにしておくと、それさえありません。
このあたりや、私の時の担当者の話から考えて、派遣先と人材派遣会社で、すでに送り込んだ派遣社員について、連絡を取り合うこともなさそうです。
【派遣料金は、仕事のできる人でもできない人でも同じ金額】
ここまで無関心になれる大きな理由は、「送り込んだ人間が仕事ができようができまいが、派遣料金は同じ」だからでしょう。「派遣料金」とは派遣先が人材派遣会社に支払う代金です。あなたがもらう時給の1.5倍程度が一般的です。
つまり、派遣先が1,500円払ったら、500円を人材派遣会社で抜き取り、あなたには1,000円が来ることになります。
この「1,500円」が、あなたがどんな働きぶりでも、当初に契約したままです。途中で変更されることはありません。
【おそらくは派遣先とも派遣社員とも接触を避けている】
逆に送り込んだ派遣社員に興味を持ったら、担当者は大変でしょう。
当然、職場訪問のための時間を取らなければなりません。派遣先の人間、送り込んだ派遣社員からも、様々な話を聞かなければならないでしょう。しかも、そんなことをすれば、両方の側から様々なリクエストが出るでしょう。
となると、担当者一人あたりが持つ派遣先の数も大幅に減らす必要が出てきます。人材派遣会社にすれば、社員数を増やす必要が出て、大幅なコストアップです。
現状では、そんなことをやっても、やらなくても、「1,500円」が来るのです。ならば、派遣先にも派遣社員にも文句をいわせる機会を減らしたほうがいいに決まっています。
「派遣先を訪問する時間がない」「派遣さんの様子をチェックするだけの余裕がない」というよりは、「面倒を抱え込まないために、むしろわざわざ避けている」と考えたほうがいいでしょう。
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