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実態としては人材派遣ならば、長年違反が放置されていることに
もう30年も前の話で申し訳ないけれど、「業者のピンはねに遭ってたまるものか」と一生懸命になったことがある。
学生時代のバイトでの家庭教師だ。労働者派遣法が施行されて、人材派遣が解禁されたのは1986年。それよりも前だ。
【学生の身でも、ピンはねがおかしいと思う】
その当時でさえ、家庭教師派遣の業者を通すのが一般的になっていた。
そのうさんくささは、学生で、社会人経験が全くなくても感じていたわけだ。「ちょっと仲介をしただけで、なんてあんなにもピンはねをするのだろう。業者側の取り分が労力に合っていない」と考えていた。
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【家庭教師の派遣業者を通さなかったおかげで、時給は倍額】
余りに腹が立っていたので、まだきっちり覚えている。当時家庭教師の相場は時給2,000円だった。が、業者を通すと、1,200円程度にしかならない。
しかもなにやら、教えた内容などの報告書を作成する必要もあった。その手間と時間はお金にはならない。
で、自分でビラを作り、電柱などに張りに行った。大学の近くでは当然家庭教師の成り手が多い。わざわざ隣の県の高級住宅街まで行った。
で、数日のうちに高校受験の子供の親から依頼があった。交渉して、時給は2,500円にしてもらった。ちょっと遠いところに行ったおかげで、業者を通した場合の倍になったわけだ。
【「家庭教師の派遣は、人材派遣ではない」というのが国の解釈?】
で、この家庭教師の派遣、実態はともかく、業務としては人材派遣(労働者派遣)には当たらないのだとか。
人材派遣が原則禁止で、可能なのは13業務や26業務に限定されていた時代にも、家庭教師の派遣業者が存在していた。家庭教師の派遣業はその可能業務の中には入っていない。人材派遣業の一種とみなされていたのであれば、取り締まりの対象になっていたはずだ。
「請負」とか「委任(委託)」の一種と見るべきものらしい。
確かに一見、人材派遣業にはあるはずのものがない。家庭を派遣先とみなすならば、そこには「指揮命令者」や「派遣先責任者」がいなければならない。
指揮命令者の役割は読んで字の通りで、派遣先責任者は単純に言えば派遣労働者の労務管理だ。
【実態として親が指揮命令者だろう】
が、実態としてはどうだろう。
「前のテストで点数が悪かったから、これ以降は数学に重点を置いてほしい」なんて、家庭教師に親が頼んだら、これは「指揮命令」ではないだろうか。「厳しくしかってやってください」ならばどうか?
「週二日から、三日に増やしてほしい」というのも、業者ではなく、家庭教師本人に掛け合ったら、これも指揮命令だろう。
また、「15日は18時から20時まで教えてもらった」といった給料計算のもとになる“勤務実績”を業者側に親が提出するようならば、これは派遣先責任者としての役割を果たしたことになるだろう。
どうやら、違反状態が見過ごされてきたということになるのではないだろうか。
今は、家庭教師の派遣業者も人材派遣業者としての届け出をしたり、許可を取っているらしい。が、これは家庭教師の派遣のためではなく、塾や学校へ講師を派遣するためらしい。この方はちゃんと人材派遣と承知しているようだ。
業者のホームページで「家庭教師募集」のページを数社分見たが、どこにも人材派遣をにおわすような表現は出てこなかった。
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コメント
表向きというのは何の実績もないのです。やっているというだけの実体のみ、自称ですね
これで自営ということで税金や保険を払っていません。年金も免除。
費用を多額計上し所得なしにしているんですね
こういうなんちゃっても多いんじゃないかと思いますね
よそで論じていただければと、サイト主の私も思います。
この件に関してはこれでケリを付けたいと思います。さらに書き込みがあって、このコメント欄が荒れるようであれば、即座に全部削除します。