ハローワークは労働者派遣法違反の相談窓口としてあてにできるか?

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トホホホホ……ハローワーク自体も労働者派遣法違反

平成11（1999）年12月の労働者派遣法改正の時に「労働者派遣法違反がある場合、派遣スタッフは労働大臣に申告することができる」といった内容の一文が加えられました（第49条の3）。

まさか、労働大臣に直接連絡をとるわけにもいかず、この具体的な窓口としては公共職業安定所（ハローワーク）です。

【ハローワークは正式な相談窓口。が、評判は良くない】

が、あまり、評判がよくありません。

実際に派遣先で問題を抱えている人が相談を持ち込んでも……

①「話は聞いてくれたが、それだけ。解決には近づかない」

②「どうも労働者派遣法についてほとんど理解していないらしい」

③「相談員自身が非正規職員らしく、たいした権限がないらしい」

……といった状態のようです。

システム上は厚生労働大臣の代行のはずです。が、どうも組織上の問題を抱えていて、権限をふるうような立場ではないようです。

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【ハローワーク全体の4分1ので、労働者派遣法違反が見つかる】

いかにハローワークの職員自身が労働者派遣法を理解していないかが分かるような、象徴的な事件が起きています。

2006年11月、大阪府内のハローワーク16か所で、その内部を舞台に労働者派遣法違反が行われていたことが明らかになりました。

で、慌てて厚労省がよそも調査したところ、全国30都道府県の114か所でも同様の違反が見つかりました。

ハローワークは全国で469か所（当時）ですから、実に4分の1にあたります。

【別組織の人間を、自分のところのスタッフとして使うのが日常化】

発端となった大阪の場合で内容を見てみましょう。

ハローワークは、独立行政法人「雇用・能力開発機構」など2法人の職員に一部施設を無償提供。

この職員らは、本来は求職者の職業訓練や長期失業者の相談を自分たちの管理の下でやるはずでした。

が、「一部施設を無償提供」といっても、同じフロアでハローワークの職員と混在です。ハローワークの指示を受け、求人相談受け付けやフロア案内のほか、企業からの求人受理のシステム入力をしていました。

【「派遣法に抵触するという意識はなかった」って、プロの言うことか?】

「雇用・能力開発機構」など2法人＝派遣元、その職員＝派遣スタッフ、ハローワーク＝派遣先……といった図式に、結果的になっています。当然、2法人の方は人材派遣業の許認可を受けるような組織ではありません。

ハローワーク側は「労働者派遣法に抵触するという意識はなく、忙しい時に手伝ってもらった」と言っているようです。が、実態としては勤務日まで指定していて、完全に指揮命令者としてふるまっていたようです。

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