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職場が嫌で嫌で体を壊す、っていうのに……派遣社員が自分を責めるって、人が良すぎないか?
ハケンで送られて、うまくいかなくて辞めようかと相談している人は無数にいる。
が、どれを見ても、共通して「前提が間違っているのではないか」と思うことがある。
「ハケンさんは、ハケン元からもハケン先からも便利に使われているだけの人間である」ということを忘れているのだ。
【「人入れ稼業」との違いは知っていますか?】
まず、前提として、人材派遣業は何をやる仕事か。
①昔の労働者供給業(人入れ稼業)とどこが違うのか
②職業紹介所と何が違うのか
……を理解していないといけない。
①の労働者供給業も、人を集め、仕事先に送り込んだ。お金は送り込んだ先から受けとり、ピンハネして、労働者に渡した。
やっていることは、人を集め、送り込むだけ。なのに大儲けをした。あまりに“濡れ手に粟”だから、暴力団も飛びついた。
「これではいけないから」と、今は労働者派遣法がある。
②の職業紹介所も人を集めて、送り込むだけ。だが、報酬は人を受け取った事業者から、一回受け取って終わり。 労働者の取り分から毎月毎月ピンハネするようなことはしない。
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【ハケン元にも本当はしっかりとやるべき仕事がある】
で、人材派遣業はどうあるのが正しいのか。
本来の仕事の中に、人と職場のマッチングがあるはずだ。
技能を持った人間を、その技能を必要としているところに送り込む。が、これで終われば、職業紹介所と同じ。
毎月毎月決して少なくないお金をあなたに渡さずに、受け取る理由がない。
その後もちゃんとやれるように、ハケン先の職場環境を整え、問題発生は未然に防ぐ。発生したならば、解決に尽力する。それでこそ、毎月ハケン元の取り分も発生するはずだ。
【職場が合わないのは、ハケン元の責任のはず】
万一、本当に自分の方の能力不足や、対人関係のまずさで、仕事がうまくいっていないのならば、それもハケン元の責任だ。先に書いた通り、マッチングはハケン元がやるべき主要な仕事なのだ。
仮りにの話、「今回はご要望にお応えできるだけの人材が手元におりません」なんてことがあってもいいぐらいだ。
が、決してそんなことはしない。自分たちの取り分がなくなる。
なので、とにもかくにも人を送り、辞めそうになると、脅したり、すかしたりして、居続けさせようとする。
これじゃあ、暴力団から、殴る、ける、刃物を抜いただけ。やっていることは、強制労働と中間搾取(ピンハネ)で、まったく同じだ。
【あなたの派遣元は、取り分の金額にふさわしい仕事をしていますか?】
ハケン元の取り分はいくらか、考えたことがあるだろうか?一般的には約30パーセントとされている。つまり、あなたが時給1,000円ならば、その1,000円ごとに、ハケン元には500円が近くが自動的に入る。時給1,500円ならば、700円強だ。
あなたはその1,000円か1,500円を稼ぐために、ハケン先の嫌なやつらに偉そうにされたり、重労働をしている。
辞めたい人のかなりのパーセンテージが、心身ともにトラブルを起こしている。医者に駆け込んだり、「いくら行かなければと思っても、足が向かない」なんて悩み、自分を責めている。
が、ハケン元の担当者の多くは、事前面接と勤務初日ぐらいは同行するだろう。が、それで終わり。ひどいところは初日も1人で行かせる。その後は、職場には顔を出さない。向こうから様子を尋ねることもない。
当然、あなたのことも、職場のことも全く理解していない。
「せっかく仕事をもらったのに申し訳ない」「ハケン元に迷惑をかける」と思うより先に、ハケン元の担当者をチェックしてみるべきだ。
「こいつら、受け取った金額に見合っただけの仕事をやっているのか」と考えたならば、なぜ、自分がこんなにも苦しんでいるか分かるはずだ。
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