人材派遣会社のサイトに、ずっと掲載されたままの募集って……

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“釣り求人”か、定着率最悪か。いずれにしても避けた方が無難

求人広告を見ていると、時々やたら前からのものを見かけます。

「掲載日」が表示されていて、それで古いことに気が付いたかもしれません。あるいは「何時も出ているなぁ」なんていうものだってあるでしょう。

条件がいいものならば、人集めのためのニセ求人、つまり「釣り求人（釣り広告）」の可能性もあるでしょう。あるいは、取扱件数が多いように見せかけるのが目的で、すでに終わったものを出しているかもしれません。

が、中には「まったく応募がない」、あるいは「送り込んだ人間がすぐに辞めてしまう」というので、本当に求人し続けている場合もあります。

【五人連続、勤務一日でバックレる】

私が5か月いた、地方都市にある電子部品の製造工場がそうでした。

その間に同じ業者の同じ担当者が、五人送り込んできました。が、全員一日でやめました。しかも無断欠勤の形です。いわるゆる「バックレた」というやつです。

実際に私が見たのは、そのうちの二人です。一人は、右も左も分からないままなのに、どやされていました。もう一人は、昼飯に行ったまま、帰ってきませんでした。

私も、求人広告と実際の内容が違う、タバコが野放し、正社員も無断欠勤するぐらい職場が荒れている……などなど不満はありました。が、お金の必要の方が勝って、当初予定の3か月よりも長くいました。

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【次々人が辞めていくのに、何の手も打たない派遣先】

何よりも不思議だったのは、製造工場側の対応です。

五人連続で一日で消えたのです。それも一時期に来たのではなく、間をおいてです。つまり一緒に行動したのではありません。

ある程度の立場にある人が「なにか問題があるのでは」と対応を考えるのが当たり前でしょう。

また、人手が足りないから、人材派遣会社を使ったはずです。その問題も全く改善していないことになります。

問題ありの企業なのですから、それらしく、せめては「ロクなやつを送ってこないからだ」と責任転嫁して、業者を変えるぐらいしてもよさそうです。

が、それさえなく、「新しい人が来ては、一日で辞める」の五連続でした。

【担当者も「依頼があっても、もう人を送るな」】

私が終了するのとほぼ同時に、担当者も同業他社に転職していきました。その話の中で教えてもらいました。

後任の担当者に引き継ぎをしたそうです。「依頼があっても、断ることはない。が、『応募者がいません』ということにして、人を送るな」

つまり、「人材派遣会社から見放されるような派遣先さえ、世の中には存在している」ということです。

【変わらず出続けた求人広告】

その後、私が知っているだけでも、少なくとも一年近くはその電子部品工場の求人は出続けていました。

後任の担当者が、本当に人を送らなかったのか、送っても前と同じ繰り返しだったのかは知りません。

が、私がその担当者であれば、よほど他社の分だけで忙殺されていない限り、自分でも何人かは送り込んでみるでしょう。

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