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- 3直2交代・4勤2休の勤務スケジュール表
絶対おすすめしない、夜勤のある工場勤務。特に「3直2交代」はきつい
【実際の勤務表】
「2交代制」など工場の24時刊体制の勤務がイメージしにくい人も多いようなので、表にしてみました。
これは私が実際に地方の小さな電子部品工場で勤務していた時のものです。「3直2交代」「4勤2休」のパターンです。
ここの場合は、日勤は08:00-21:00の13時間勤務、夜勤は21:00-08:00の11時間勤務です。短い休憩時間などは省いてあります。また、実際の生活でイメージしやすいように、睡眠時間を入れてみました。1日7時間程度にしてありますので、やや短めと考えてください。
睡眠7時間+勤務13時間だと、1日の残り時間は4時間です。睡眠8時間ならば3時間。ここからさらに通勤時間が引かれ、残りで食事をしたり風呂に入ったりします。
日勤の時は、「まったくの会社と家を往復するだけ。それどころか、通勤に時間がかかるようならば、睡眠時間も削らないといけない」ということです。
夜勤の日はこれよりは少しマシです。ただし、不自然な時間帯に寝起きしていますので、頭はぼーっとしています。空いた時間も「ぼんやりテレビを見る」ぐらいがせいぜいでした。
この工場では、正月休み・夏休みなどをのぞいて、このスケジュールが延々繰り返されます。実はそれでは法律に決めた勤務時間の上限を超えるようです。まともな企業であれば、これに手を加えて休日を増やしてあります。
出勤・退勤時間などはその職場ごとに多少の違いはあるものの、24時間稼働の工場での2交代ならば、ベースはこんなものでしょう。「1日を2つに分ける」ということでは変わりはありませんから。
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【3直2交代・4勤2休】
・「3直2交代」とは
工場でよくあるパターンです。工場を休みなしの24時間体制にするのに都合のいいやり方なのです。
従業員を3つのチームに分けて、1チームずつ日勤と夜勤に入ります。残るもう1チームは休日です。これが順番に入れ替わります。
それ以外にもいろいろな形があります。
例えば「2直2交代」ならば、2チームで日勤と夜勤に分けます。24時間体制にしていないのならば、早番と遅番といった形になります。小売店などで毎週の定休日がある場合は、これで済みます。
これ以外にも、「3直3交代」「4直3交代」などがあります。
「体がきつい・慣れない」ということでは、おそらくは「3直2交代」が最悪でしょう。
・「4勤2休」とは
3直2交代を使い、24時間体制にすると、自然とこの形になります。
「6日でワンセット」なのですが、日勤・夜勤の交代まで含めて考えるのならば、「12日でワンセット」で見たほうが理解しやすいでしょう。
「4勤2休」という言葉からは、「4日働けば、2日まるまる休みがある」と考える人も多いようです。ですが、表の「6日目」を見てもらえばわかるように、日勤から夜勤に切り替わるときは、1日半程度の休みです。また、表には書き加えませんでしたが、「これから夜勤だ」ということで、この6日目の午後に仮眠をとるような人もいるでしょう。
つまり 6日目はそのまま休みとは考えないほうがよさそうです。
ただ、逆に10日目から12日目を見てもらえばわかるように、夜勤から日勤に変わるときには、考えようによっては、「2日半の休み」といえなくもありません。
【交代制勤務のメリット・デメリット】
・メリット
特に工場の場合、メリットはもっぱら経営者側にあります。「工場の設備を全く遊ばせる時間なしにできる」ということなのですから。
内容が伴わないといけないのですが、労働者側でいえば、「残業代・夜勤手当が付き、同じ労働時間ならば、効率よく稼ぐことができる」というのがあります。
「内容が伴わないといけないのですが……」といったのは、そうなっていないことも多いからです。
まず、「日勤の給料がまともな水準にあるかどうか」をチェックしなければいけません。「これが基準となって、夜勤手当は最低でも25パーセント増し、残業手当も最低でも25パーセント増し、両方が重なる場合は最低でも50パーセント増し」と法律で決められているのです。「確かに夜勤手当・日勤手当はついているが、その分日勤の給料は安い」というのならば、何の意味もありません。
また、サービス残業(割り増しがつかない残業)は違法にもかかわらず、珍しくないといいます。かつてはそういったことに対しては、労働組合から厳しいチェックが入っていました。ですが、最近は労働組合も存在感がなく、組織されていないような企業も増えています。会社側のやりたい放題のところも少なくないようです。
・デメリット
月に何度も時差ボケ状態になるわけです。体内時計はガタガタです。
これについてはあまりに多くの人が語っています。私としてはここでは、「長く続けると、おそらくは気力・思考力も落ちる。会社と自宅を往復するだけの人間を作ろうと思ったら、あれ以上最適(最悪)の方法はない」とだけ指摘しておきます。
土日が休みではありません。決まった曜日が休みでもありません。人付き合いができません。習い事も難しいです。
家庭を持っても、パートナーも仕事を持っていたら、一緒に出かけるのはよほどタイミングが合った時だけです。「子供の遊び相手をする」というのも、同様でしょう。
表を見てもらうとわかるように、「アフターファイブ」もありません。5時過ぎの時間帯のほとんどは、勤務しているか、夜勤に入る直前です。使えるのは完全に丸一日休日になっている日か、夜勤明けで翌日が休みのときぐらいです。
それらよりも大きなデメリットとして強調しておきたいのは、「2交代制などを採用している会社が、社員を大事にするはずはない」です。
2交代制を導入した企業・お店・組織の中には、「業種から考えて、そうしないとやっていけない」というところもあるでしょう。あるいは、「やらなくても会社は大丈夫なのだが、より利益を出すため」が理由のところもあるでしょう。
後者ならば最初から人を大事にする会社ではありません。
前者であれば、最初はそんなつもりはなくても、人としての健康を無視するようなことをやらせている間に、だんだん感覚が鈍くなっていくでしょう。真正面から考えれば、とてもひどいことをやっているのはすぐにわかるはずです。それを見て見ないふりをしないと、2交代制など続けることはできません。
あるいは「ホワイトカラー(事務職)とブルーカラー(工場などの現場労働者)で身分制ができている。その間に大きな溝のある会社」と考えてもいいかもしれません。
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