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給料が安い・退職金がない・福利厚生がないのだから、気ままにやっていいのが本当のはず
【「バイト全員がいっせいにやめて、店をつぶしてやった」はひどい話か?】
twitterを見ていて、面白い話を見つけました。
「アルバイト全員で示し合わせて、いっせいにやめて、店をつぶしてやった」というのです。
これはRT(返事)の形でアップされていて、元になっているのは、「正月期間中のお店の稼ぎどきに、休みを取るような勝手なまねはさせない。そんなバイト連中はほかの期間も勤務に入れない」とした雇用主の話です。
それに対して、「自分のところでは、かつて……」という話です。ほぼこの程度しかtweetされていませんので、細かいことはわかりません。
この「つぶしてやった」を「ひどい話」「お店の経営者が可哀想」と思う人もいるでしょう。
ですが、私の方は「『バイトがいなくなっては仕事が回らないようにしていた』ということで、この経営者・雇用者のミス。そんな人間は経営者・雇用者としての資格はない」の方に感じてしまいます。
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【バイトの立場とは】
パート・アルバイトなどの非正規雇用はとても弱い立場です。最近ではそれに付け込むような経営者・雇用者が増えているようです。
何でもかんでも自分の都合のいいようにバイトを使ったり、時給など事前に決めてあったこともろくに守らない話もよく聞かれます。
パート・アルバイトは本来は、勝手気ままで気楽な立場のはずです。仕事上の責任は少ないし、勤務なども自分側のわがままを通していいものです。
その分、給料は安く、長期の雇用の保証はなく、福利厚生も受けられません。退職金やボーナスは、雇用者・経営者がよほど気前のいい場合に「寸志」などの名目で、正社員よりははるかに少ない額が出るだけです。
そうやってバランスが取れているのです。
どれぐらい責任のない気楽な立場かは……もし職場の外の人とトラブルがあれば、その相手からは「バイトじゃ話にならん。社員を出せ」と言われてもおかしくない……ことからもわかるでしょう。
「バイトには当事者能力がない。そのぐらい軽い存在」ということなのです。
【この経営者はどこを間違ったか】
ならば、この店をつぶされた経営者はどうするべきだったのでしょうか。
答えは「急にやめられて困るような持ち場にアルバイトを使わない。そこには必ず正社員を当てる」「いないと成り立たないまでバイトの比重を増やさない」です。
さすがに、「バイト全員に一斉やめられた」となると、予測外だったかもしれません。それでもせいぜいが一時的なダメージで済むように、備えておくものです。
これに対し、「正社員の比率を増やしたら、人件費がアップして、経営が成り立たない」といった反論が出てくるかもしれません。
必要な分の正社員をおいたら、赤字経営になるのならば、事実上経営破たんしています。
それをせずに会社やお店が続いているのならば……
・当然かけなければいけないお金をかけていない。そのケチった分は、バイトなどにしわ寄せすることで埋め合わせしている。
・バイトは給料以上の責任や仕事内容を負担させられている。そのプラスアルファ分は、無料で経営者に差し出している。
……ということです。
「労働に対する正しい報酬を支払わない」というのは、会社経営者のやることではなく、ヤクザのやることです。
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