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スタッフサービスでも、やはり「パソコン操作の事務」のはずが、雑用係に化ける
人材派遣会社の売り上げNo.3が「スタッフサービス」です。
「オー人事、オー人事」のフレーズの入ったCMは、だれでも聞いたことがあるでしょう。登録先を考えるときに、どうしても無視しきれない業界大手です。
が、ここも契約内容と実際の仕事内容が違う常習犯です。
【労働局からの28回もの是正指導を無視】
ハッキリと行政処分の対象となり、厚労省東京労働局から、労働者派遣事業改善命令が出たのは、平成22年(2010年)3月です。
処分の対象となった部署はこの時だけでも、東京第一オフィス、東京第二オフィス、佐賀第一オフィスの三か所あります。それらがスタッフを派遣した先は五が所です。
また、これより前、平成17年(2005年)7月から計28回、是正指導を受けています。が、改めることなく、とうとう改善命令にまで行った形です。
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【パソコン操作のはずが、「社員の頼まれごと等の庶務関係」】
改善命令で指摘された違反の中心は、契約内容とはまったく違う仕事を派遣社員にさせたことです。また、それから派生して、いくつもの違反を起こしています。
例えば佐賀第一オフィスが、平成17年(2005年)2月~21年(2009年)10月まで佐賀県内に派遣した件。
契約内容は、厚労省の言葉で「5号業務(事務用機器操作)」です。具体的には「ソフトウエア操作に習熟した者が、パソコンを使ってやる作業」ぐらいのことを想定しています。
が、実際の仕事は、「電話への問い合わせへの対応、銀行等での入金対応、文具類の発注、郵便物・宅配物の配布・発送、派遣先の社員からの頼まれごと等の庶務関係の業務」です。
「派遣先の社員からの頼まれごと等の庶務関係」って、何?……といったところです。どうも「パシリ」といった印象しか受けないのですが、これ以上は分かりません。
【業界3位。カバーする範囲は、事務、医療、製造業など】
スタッフサービスは持ち株会社化していて、その持ち株会社が「スタッフサービス・ホールディングス」です。
その下に、事務職、技術者、IT技師、介護・看護、医療事務を持ち場とする「スタッフサービス」、製造業を持ち場とする「テクノ・サービス」などがぶら下がっています。
平成25年(2013年)3月現在、従業員数はグループ全体で約2,700人、活動拠点は131あります。
グループ企業をどこまで含めて比較するかにもよりますが、2012年の数値で、売上高はテンプホールディングス、パソナグループに次ぐ三位です。
【名古屋でもやはりお茶くみ】
実はこれら以外にも、是正指導が出ています。明るみに出たのは、今度は名古屋支店で、2010年6月です。
やはり、パソコン操作のはずが、お茶くみ、宅配便の発送などです。これを愛知労働局に訴えた人が勤務していたのは平成18年(2006年)10月から平成22年(2010年)5月までです。
時期的には東京、佐賀とほぼ同じです。「改善命令の後も放置していた」とまでは言えないとは思います。が、「スタッフサービスでは、契約内容と実際の仕事がまったく違うのは珍しくない」とは言えるでしょう。
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