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人材派遣会社を相手にするときは、必ず「言質を取る」
このサイトにコメントを寄せてくれた人とのやりとりや、よそのサイトにも書かれていることで、いつも不思議に思っていることがありました。
「契約更新しないといってあったのに、勝手に更新されていた」ということがしばしば起きているのです。
何でそんなことを許してしまうのか???
「ほとんど詐欺師かヤクザのような営業さんに手玉に取られている」といえばそれまでです。
「それにしても……」と、状況をいろいろ想像しているうちに、「こういった派遣社員たちは『言質を取る』ということ知らないのだ」で説明がつくような気がしてきました。
【「言質」とは】
・約束が守られない時に必要になる「言質」
「言質(げんち)」とは「言葉の人質」という意味です。辞書には「後に証拠となる言葉」といったように出ています。
「口約束」に近いような意味です。ですが、それよりも強い面を持っています。
もし相手が約束を守らなければ、「言質を盾にとって、約束を守らせる」といったことだってやります。
折りたたむ
・子どものケンカにも出てくる
あまりなじみのない言葉かも知れません。ですが、実は子どもだって、その存在は気づいています。
口ゲンカでのお決まりのフレーズに、「私がいつ、そんなことをいった? 何時何分、どこで、なんていったか、ちゃんといってみろ」なんてものがあります。
実はこれは、「私は言質を取られていない」ということの確認です。
「自分は“人質となるような言葉”をお前に与えてはいない。だから、責任をとったり、要求をのむことをしない」ということです。
【営業さんとの話には、言質を取る】
・用心しなければならない相手との話には必要になる
「契約更新しないといってあったのに、勝手にされていた」と押し切られてしまう……
体調が悪いので辞める話をした。「代わりの人が見つかれば辞めていい」と聞いていたのに、営業さんは忘れていた……
契約内容と違うので、文句をいったが、音さたがない……
派遣会社との行き違いや、派遣会社側の誠意のない対応はいくらでも例があるでしょう。誠意のないやつを相手にするほど必要になるのが、「言質」です。
・言質を取ろうとしていないのがわかるから、なめられる
こういったようにウヤムヤにされてしまうのは、営業さんからは、「社会人経験も浅く、手玉に取りやすい相手」と見られているからでしょう。
しかも「言質を取ろうともしない」のが見え見えならば、ちょろい相手なのです。
【言質を取るのに、ポイントは2つ】
実際に「言質を取る」には、「肝心な話の部分は念押しをする」ということと、「記録(メモ)に残しておく」の2つが必要です。
・しっかり念押しする
相手のいったことは、「○○ということでいいですね」と繰り返し、「ウン」といわせるのが「念押し」です。
たとえば、「代わりの人が見つかるまで、辞めるをの待ってくれ」というのであれば……
「どういった形で代わりの人を探すのですか」
「もし、1か月2か月たっても代わりが見つからなければどうするのですか」
……といったように質問をぶつけ、「必要な話を引き出す」ということも必要です。
また……
「もう契約が切れるので、それ以降は続ける必要がないはずです」
「募集していたのと仕事内容が違うので、ここで働く気はありません」
……など、自分の言い分はしっかり相手に伝えておきます。
決して、「相手に一方的にしゃべらせて、自分は話を聞くだけ」にしてはいけません。
・仕事の話ならば、「メモを取る」のは当然
このサイトのほかのページでも、私は繰り返し書いています。「人材派遣会社と話をするときは、ちゃんとメモを取ろう」
言質を取って、それに効力を持たせるには、「どういった会話があったか」を相手に示す必要があります。そのためにはメモが必要なのです。
日付は当然のこと、「どこで」「どういった内容」で、また、「どんな言葉を使ったか」を残しておかなければなりません。
電話でのやりとりでも、相手が目の前にいても、メモは取りながらやります。
相手に失礼でも、相手が面倒臭がるようなことでもありません。「仕事の話をしている」というときには、メモを取るのが当たり前なのです。
もし、その場で取れなければ、思い出しながらでも書きます。大事なのは、「どんな会話をしたか」が再現できることです。
【新人教育を受けていない弱点が、ここにに表れている】
「言質を取る」といったような社会人としてのイロハは、まともな会社などで新人教育を受けていれば、ちゃんと指導されるはずです。
新人時代に「お前は仕事の話をしているのに、メモも取らないのか」「そんな大事な話を念押ししてないのか」と上司や先輩からしかられるようなことが何度もあるはずです。
この種のイロハが身についていないのは、正社員での採用が少なくなった社会状況のせいもあるでしょう。とはいえ、それを言い訳にしていて、自分に有利になるわけではありません。
実際はそこまで紛糾することはないとは思います。ですが、ちゃんとした「言質」は「口頭での契約」と見なして、強制力を持たせることができます。
少なくとも、こういった手順を見せることで……
派遣会社のでまかせ三昧の連中に「ちょろい相手だ」とは思わせない
……といった効果はあるはずです。
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