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デタラメから始まった私の人材派遣経験
【事前面接から始まった派遣先とのかかわり】
初めて人材派遣(労働者派遣)で働きに行く人の多くは、そのシステムについてほとんど知らないと思います。また、その人と実際に一緒に働く周囲の人もわかっていないと思います。
少なくとも、私自身と私が送られた地方都市の電子部品工場ではそうでした。
まず、人材派遣会社の担当者一人の面接を受けました。その場で、次に行く工場での面接についてのアドバイスをいろいろ受けました。それにパスしないと、私は働き始めることができないし、担当者も送り込むことができません。
その面接とは、いわゆる「事前面接」です。労働者派遣法で禁止されています。本当ならば、派遣先に採用・不採用の決定権はないのです。
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【派遣先の人事部長、人材派遣会社の担当者、私。だれも、労働者派遣法を理解していなかった】
その事前面接では、派遣先の人事部長から夜勤手当・残業手当の説明を受けました。「基本の時給に含めて計算してある(一般の時給と、手当を含めた時給が同じ)」とのこと。
これは何重にもおかしな話です。
まず、手当類を一緒くたにするのは、労働基準法違反です。夜勤や残業に当たる時間帯の労働には、それぞれ通常の25パーセント増しの給料を支払わなければいけません。両方に当たるのならば、50パーセント増しです。「すでに含まれている」というのは通用しません。
また、「私の時給がいくらになるか」は派遣先がタッチすることではありません。派遣先は人材派遣会社に「派遣料金」を支払い、その中から人材派遣会社が給料を支払うのです。派遣先がお金にかかわれるのは、派遣料金までです。
その場にいた、電子部品工場の人事部長、派遣会社の営業さん(担当者)、そして私の3人のうちのだれも「それがおかしい」とは思わずにいたわけです。
【5人連続でバックレられても、まだ反省しない派遣先もある】
そこでやったのは、部品の検査とその出荷作業でした。といっても、実際には、メーンはフォークリフトで運ぶためのパレット(板)の上に、束になった電子基板を並べる力仕事です。
数日すると、その作業の班長から、「検査したことにして、出荷してくれ」と指示が来ました。「検査飛ばし」とか「工程飛ばし」というやつです。
「これはヤバイ」と思い、営業さんに連絡を取りました。その結末は、後のページに書いたとおりです。
派遣期間は当初の営業さんとの約束では3か月の予定でしたが、結局5か月いました。
後から知ったのですが、その間に、同じ人材派遣会社からその工場には、私以外には5人送られていました。が、全員1日で来なくなりました。
そして私とほぼ入れ違いに、もうひとり送られました。
つまり、5人連続でたった1日でバックレてしまっても、派遣先は何ら工夫もなく、同じように派遣会社に人集めを依頼していたわけです。
バックレ(無断欠勤&退職)などいい大人がやるのに、何ら言い訳はできません。とはいえ、この状況ではさすがに、「バックレされてしまう側にも問題がある」というしかないでしょう。
その問題とは、「派遣さんに対して辛く当たる正社員が多い」「募集内容にウソがある」「派遣先責任者らが全く人材派遣について知らない」などです。
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