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メモをとらない……「ああ、この人、まともな会社にいたことはないな。まともな新人教育を受けてないな」
【30代になってしまうと、今さら新人教育などやってくれない】
このサイトの中で、繰り返しいっていることのひとつに……
若いうちに一度は正社員になっておかないと、新人教育を受ける機会を逃す
……が、あります。
正社員にならない・なれないままでいることの不利としては「雇用が安定しない(いつまで雇ってもらえるかわからない)」「給料が安い。福利厚生が受けられない」などもあります。それらに加えて、見落としてはいけないのが、この「新人教育を受ける機会を逃す」です。
組織の一員としての経験&スキルがないままになり、組織(会社)の仕組みや、世の中の仕組みが分からないままになってしまいます。
中高年になってからでは、今さら新人扱いしてもらえません。自分の方からも、かなりの確率で「いい年して、新人と同じに扱われるなんて」といった根拠のないプライドだって持ってしまっているでしょう。
将来どんな人生を考えているにしても、20代のうちにできれば3年以上経験しておくべきです。3年あれば、仕事も一通り経験するでしょう。後輩もでき、その人との付き合い方も覚えるでしょう。それが無理ならばたとえ1年でも、ゼロよりははるかにましです。
もちろん、よくいう「ブラック企業」の類では、いるだけ無駄です。「まともな企業で3年以上……」です。
念のためにいっておくと、パート・アルバイト、派遣社員などでいくら長い間働いていても、組織の一員としての経験&スキルは身につきません。まともな組織であればあるほど、これら非正規労働者を手伝い程度の存在にとどめているからです。
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【メモをとらないのならば、報連相も身についていない】
その新人教育の具体的な内容については、その職業・職種、会社ごとに異なるでしょう。もっとも表面的なことでいえば、「あいさつ」「電話の取り方」「名刺の受け渡し方、受け取り方」などになるのだろうと思います。
ですが、私自身が相手を見て、「こいつ、まともな会社で育っているな・いないな」と、つい判断の基準にしてしまうことでいえば、「仕事の話の場面で、メモをとる・とらない」です。
このサイトのコメント欄への書き込みや、公開しているアドレスへのメールでの相談などを見ると、「人材派遣会社とこういうトラブルがある。どうしたらいいか」といった話にも、営業さん(人材派遣会社の担当者)がどう言ったかを、みなさん、どうも記憶に頼っているようです。
正直にいわせてもらうと、「パート・アルバイト、派遣社員だけで過ごしてきた欠点が出ている」といった感想を持たざるを得ません。
そんな大事な話は、メモをとりながらやるものです。トラブルになりそうな予感がなくてもです。
相手が目の前にいて、メモが追いつかないのならば、相手を止めて「書いているので、少し待ってください」でもいいのです。失礼になるどころか、「きちんとやろうとしている」と逆に好印象になるところです。
【組織が組織として機能するのは、報連相があるから】
メモ、あるいはメモによる記録が大事なのは、それが「報連相(報告・連絡・相談)」の土台になるからです。
組織はどこも、ヒラ(平社員)がいて、それを上司がカバーして、そのまた上司がそれをカバーして……で、一番上にトップ(社長)がいます。本当はもう少し複雑なのですが、単純化すればそうです。
部下の側は、自分がかかわっている案件についての情報を、「これは上司のところに上げておく必要がある。これはない」などと判断し、必要のあるものは報連相します。上司の側はそれで自分が責任を持たされている部局の把握をし、必要があれば部下に指示を出します。あるいはそれまでの指示の内容を変更します。
これをヒラからトップまでのすべての段階でやっているのです。
この情報が、記憶に頼ったせいであやふやになるようでは、組織は機能しません。「メモをとるには取ったが、肝心なことは書いていない。間違いも多い」でも同様です。
少し大げさに聞こえるかもしれませんが、「(しかりとメモにとり、内容も正確な)記録こそが、報連相を支えている。そして、その報連相こそが、組織が組織として機能することを支えている」といっていいでしょう。
ただ、「会社ならばどこでも報連相をやっているか。正社員ならばみんなできるか」となると、それは「いいえ」です。
私が派遣社員で働いた電子部品製造会社はまったくダメでした。どうダメだったかは、このサイト内のほかのページで書いてあり、話がそれるので、繰り返しません。
ただ、そこの工場内の壁には、「報連相を積極的にしましょう」というポスターが張ってあったことは紹介しておきます。
報連相など、毎日の仕事の中で常にやっているはずのことで、血肉化しているのがまともな企業です。ポスターで呼びかけているのを見て、「じゃあ、やってみるか」というようなものではありません。
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