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派遣先の名前も分からず、仕事内容のろくな情報もない。志望動機など成立しない
これから登録面接に行く人は、「なにを聞かれるか」「どう答えるか」で不安になっているでしょう。そのうちの最大のものが志望動機。
が、人材派遣のシステムを思い出してみましょう。志望動機などあるようにはなっていません。
うまく答えられないほうがむしろ自然です。また、正社員の募集と違って、そんなところを人材派遣会社の方でしつこくチェックすることはしません。
もし、具体的な回答を求めてきたら、それは“無茶ブリ”です。「能力のない担当者に当たった」と思って、やり過ごすようにしましょう。
【派遣先の社名もわからないのに、「どうしても御社で働きたい」なんてなるはずがない】
・社名は分からず、簡単な仕事内容だけが事前情報
そもそも、どこの会社で働くのかが分かるのは、面接の場です。仕事内容も、「電子部品の簡単な検査」とか「医療器具の組み立て」「倉庫内の簡単な仕分け作業」といった程度しかわかりません。
これで、「どうしてもこの仕事でなければ」とはならないでしょう。
おそらくは「家から近そうだったから」ぐらいが本音ではないでしょうか。
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・しかも多くの場合、仕事の内容はウソ
もし、「時給1,000円」といった程度の仕事であれば、かなりの確率で、その求人の仕事内容はウソです。
正直に「工場での荷運び」「倉庫内での荷物の積み替え」などと出せば、応募しようとしている人間に、「この程度の時給では、そのような重労働では割に合わない」と敬遠されていしまいます。
ですから、ウソになることを承知で「仕分け作業」「簡単な検査」で募集します。
しかも、これを出すのは人材派遣会社です。派遣先は知らぬ顔を決め込んでいるでしょう。
【正社員の応募だって、本音では「仕方なく、ここ」なのでは?】
・正社員の面接だって、似たようなもの
正社員での募集ならば、「どこの会社か分かっていない」なんてことはありません。
ただし、仕事内容は事前に限定されている場合と、「入ってからどこに配属するかを考える」となっている場合の両方あるでしょう。
正社員の面接だって、志望動機は果たして本音で言っているかどうか疑問です。
こじつけで志望動機を言わなくていいのは、人気業種の、しかもトップレベルの企業に行く場合だけでしょう。
・「企業研究」なんて、こじつけの志望動機をいうためにやっているようなもの
正社員の場合は、会社がわかっているので、「企業研究」できます。
が、これも「どの会社がいいかを探す」という面があるのが半分。後の半分は、「自分の手の届きそうな会社のほめてもいいところを無理にでも見つける」ということでやっているのではないでしょうか。
そうやってみつけた「ほめていいところ」を「志望動機」につなげるのです。
・人材派遣の場合は、企業研究できない
これが、人材派遣での応募になると、実際に働くところの会社名は分からず、やる仕事内容は一言二言での説明があるか、それがあってもウソをつかれている状態です。
これで、心の底から志望動機が言えたら奇跡です。
【登録面接では普通は深くは聞いてこない】
・あっさりしている登録面接
特に製造業の場合、登録面接はあっさりしたものです。
これが採用をあまり左右していないのは……
①面接は一回で終わり。しかも面接官は多くの場合、担当者になる人間の一人のみ
②最終学歴を確認するための、卒業証明書も必要ない
……ということから分かるでしょう。
・ではいったい、なにで合否が決まるのか
基本的に人材派遣会社は、一人でも多く派遣先に送り込みたいはずです。
しかもいったん送り込んでしまえば、いくらその人間が職場で役に立っていなくて、本人も辞めたがっていても、辞めさせません。
そこから考えて……
「優秀な人間を見極める」なんて丁寧なことはやっていない
……と判断していいでしょう。
・本当の採用条件は表には出てこない
採用・不採用の条件は、おそらくは、派遣先が出したものに合わせているだけです。それは「年齢」「性別」などが考えられます。
これは表にはなかなか出てきません。「年齢」や「性別」は採用の条件にしてはいけないことは法律で決められていますから。
それ以外で落とされるとしたら、「担当者が不安を覚えるぐらいに、受け答えがおかしい」「受け入れがたい変な格好をしている」ぐらいでしょう。
・相手の胸先三寸で採用・不採用は変わる
こういった状況ですから、不採用になったとしても、必ずしも当人に問題があるわけではありません。
最も極端な例を挙げると、「空求人(釣り広告)」での募集があります。
これは「偽の求人を出して、先に人を集めておく」というものです。で、あとから送りこみ先をさがします。見つからなければ、「不採用」とするわけです。
【私の志望動機は「お金がいる。なりふり構っていられない」】
・「なんでこの職種か」の説明は不要だった
私が地方都市の電子部品工場に応募した時は……
①そう大きな金額ではないが、自分でやろうとしている仕事のために資金がいる。なりふり構っていられないので応募した
②職種よりも、通う負担がかからない近場で探した。そうしたら、これ(電子部品工場の募集)が見つかった
……といったことを話しました。
「電子部品工場」と結びつくような志望動機など、むこうも要求してきませんでした。
【その場での辻褄が合っていればいい】
「時給1,000円前後」だったり、「未経験者歓迎」などとしてるようなところが、深い志望動機や、特別な技能を求めるのは、「厚かましい」というものです。
それは人材派遣会社も、よほど非常識な担当者でない限りわかっているはずです。
志望動機は「この仕事ならば、全うできそうに思った」と説明を組み立てるのが基本でしょう。
「簡単な仕事」となっていたら、「まずはこういったものからきちんとやるようになりたい」。期間の短いものも同様。「この期間だけならば、やり通せると思った」
「体力に合ったもならば、こういったものがいいと思った」なんてバリエーションもあるでしょう。
向こうが、実際よりも「簡単」「楽」という仕事内容で募集しているので、これで80から90%のものは志望動機としてカバーできるはずです。
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