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- 労働者供給①
「労働者供給」が分かっていないと、法律違反にも気が付かない可能性が高い
「人材派遣」「労働者派遣」「労働者供給」は同じ言葉、あるいはほぼ同じ言葉です。
が、厳密なところで違ったり、使われる場面が違います。より正確に理解するにはそれぞれの違いは意識しておく必要があるでしょう。
【「労働者派遣」はイメージが悪いので業者が言い換えた】
まずは「人材派遣」と「労働者派遣」です。
「労働者派遣法」という言葉に代表されるように、法律用語では、「労働者派遣」しか使われていません。
が、これを扱う業者は必ず「人材派遣」としています。
というのは、「労働者」では、「単純労働」「肉体労働」のイメージがついています。今は使わないような言葉ならば「労務者」が近いでしょう。
また、、「ソフト開発」とか「パソコンを使っての事務仕事」などは、「労働者」とは少しずれを感じるのも確かです。
「単に時間と肉体を提供するだけではなく、何か技能を買われた人」というイメージを出すために、業者が好んで使っているのが、「人材派遣」です。
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【一般にも「技能を持った人間を送り込む」という意味で使う】
また、人材派遣は必ずしも、「労働者派遣」の言い換えとも限りません。
たとえば、近年不祥事続きのJR北海道に職場の改善のために、政府指導でJR東日本からスタッフが送り込まれる計画があります。この時も「人材派遣」という言葉が使われています。
「人材派遣」は普通の用語としても、そこそこの使用頻度があると考えていいでしょう。
この時には「人材」には、「何か技能を持っている人」との意味が込められているのが普通でしょう。
【今でもある「労働者供給」】
問題になるのが、「労働者供給」です。
文脈としては、「戦前にみられた労働者供給事業」とか、「労働者派遣のはずが、事実上労働者供給になっていた」といったように使われます。
特に多いのが後者の方で、労働者派遣法違反の説明として使われます。つまり、これが分かっていない派遣先は、派遣労働者を使っているつもりが、知らないうちに違反状態になっている可能性もあります。
また、派遣労働者も当然守られるべき権利などが無視されているのに気が付いていない可能性が出てきます。
【「派遣先」であるはずのところに事実上雇われているのが「労働者供給」】
で、両者の違いです。もっとも注目すべきは、派遣先と派遣労働者の間の関係です。
正常な「労働者派遣」であれば、「派遣先→(指揮命令)→派遣労働者」だけです。つまり派遣労働者にすれば「仕事上の指示は受けるが、派遣先に雇われているわけではない」という状態です。
が、「労働者供給業」の場合は、この「指揮命令」プラス「供給先(派遣先)から雇われている状態にもある」のをいいます。
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