労働者派遣が禁止されている業種とその理由・医療
TOP 人材派遣を知る 派遣可能な業種・不可能な業種 禁止業種・医療 医療の場合の禁止理由には 労働者保護の側面はない 「医療」は「ネガティブリスト」の中の一つです。つまり人材派遣は禁止されています。 が、例外として用意されている条件が多く、実際には盛んに行われています。なにしろ、看護師専門の人材派遣会社がいくつも成り立っているぐらいです。 看護師さんらにしたら、「派遣が禁止されている」と聞かされても、ぴんと来ないぐらいではないでしょうか。 【禁止の理由は「チームに加わるのが難しいから」】 禁止理由は、次の通りです。 ①「適正な医療が提供されるためには、医師を中心とする看護師、薬剤師等の専門職から成るチームの構成員が、互いに能力や治療方針等を把握しあい、十分な意思疎通の下に業務を行うことが不可欠である」 ②「また、医療は、人の生命・身体・健康に直接的に影響を及ぼすものであり、その業務の適正確保については、特に慎重に判断すべきものである」 『構造改革特区に関する有識者会議の意見に対する政府の対応方針』・平成17年10月21日決定) 続きを読む 折りたたむ 【産休の穴埋めとしてならば可】 が、次の四つのパターンでは、例外として、派遣可能としています。 ①紹介予定派遣 ②病院・診療所等以外の施設(社会福祉施設など)で行われる業務 ③産前産後休業・育児休業・介護休業中の労働者の代替業務 ④就業の場所がへき地・離島の病院等及び地域医療の確保のため都道府県(医療対策協議会)が必要と認めた病院等における医師の業務 【容認の背景には、医師・看護師不足】 ②と④に関しては、禁止理由とさほど矛盾するような点はないでしょう。①にかんしても、いずれ直接雇用に切り替わる前提での派遣です。 容認されている理由付けが必要なのは、③でしょう。『経済特区に関する……』に書かれてるものを要約すると、つぎの三つが理由です。 ①産休などは、復職が前提になっているので、正規雇用で埋めると純増になってしまう。代替雇用のニーズが高い。 ②産休を取りやすくする。医師などの不足が深刻な中、正規雇用が難しい女性医師や看護師などの就業意欲を支援する。 ③あくまで代替での一時的なものなので、常用雇用を圧迫しない。 【港湾運送や建設の禁止理由とは...